ヤクルト塩見泰隆の神走塁はなぜ「犠飛」じゃなく「遊飛」なのか

ヤクルト対巨人 1回裏ヤクルト1死一、三塁、村上の遊飛で生還する三塁走者塩見。捕手小林(撮影・鈴木みどり)

<セ・CSファイナルステージ:ヤクルト4-0巨人>◇第1戦◇10日◇神宮

初回に魅せたヤクルト塩見泰隆外野手(28)の“神走塁”が話題となっている。1死一、三塁。三塁走者の塩見は、村上の飛球で遊撃・坂本の捕球体勢が悪いと見るやタッチアップ。ホームに滑り込み先制点を足と好判断でもぎ取った。

このプレーで村上に記録されたのは「遊飛」。なぜ「犠飛」ではないのか。公認野球規則9・08「犠牲バント、犠牲フライ」の(d)の項には「0アウトまたは1アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が、捕球した後、走者が得点した場合(中略)には、犠牲フライを記録する」と記載されている。

つまり、この日の坂本の捕球は「外野の方まで廻り込んだ」と判断されなかったため、「遊飛」となった。なお村上に打点1は記録される。