「新人特別賞」阪神佐藤輝明、来季は栗林打ち、掛布超え50発でキングだ

セ・リーグ連盟特別表彰・新人特別賞を受賞した阪神佐藤輝(代表撮影)

今季のプロ野球のタイトル獲得者らを表彰する「NPB AWARDS 2021 supported by リポビタンD」が15日に都内で開かれ、阪神から佐藤輝明内野手(22)、中野拓夢内野手(25)、伊藤将司投手(25)が「新人特別賞」を受賞した。1球団の3人同時受賞は史上初で、新人王は広島栗林に譲ったが、同等に近い活躍が評価された。同賞はヤクルト奥川、DeNA牧、日本ハム伊藤も合わせて計6人が受賞し、ハイレベルな新人王争いの象徴になった。

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新人王は広島栗林に譲った。それでも佐藤輝は「新人王を取りたかったけれど、うれしいですよ。3人で取れて」と笑顔で銀色の盾を受け取った。チームメートの中野、伊藤将と一緒に「新人特別賞」を受賞。1球団の3人同時は史上初だった。栗林、DeNA牧、ヤクルト奥川との争いは「すごく刺激になった。負けないぞという気持ちも出る」と、奮い立つ原動力になった。

前半戦は佐藤輝が新人王最有力の活躍だった。横浜スタジアムで場外アーチを放つなど20本塁打を放ち、チームの首位快走を引っ張った。5月28日の西武戦では1試合3発。球宴で新人初のセ・リーグ最多得票を集めるなど、4球団競合の末ドラフト1位入団した怪物は全国の野球ファン注目の存在となった。

だが、後半戦はリーグワーストの59打席連続無安打など大失速。中でも悔しい結果になったのが、「打てないですね」と脱帽した鯉の守護神栗林との対戦だ。本塁打どころか、4打席無安打3三振と完璧に抑え込まれた。すべて9回に対戦し、チームは4戦全敗で4セーブを献上した。「でも来年は打てるように」。勝ちパターンで出て来ても、試合をひっくり返す1発でリベンジする意気込みだ。

スターが一堂に会した表彰式で決意も新たにした。

「何かタイトルを取って(表彰式に)戻ってきたい。もちろん本塁打王は取りたい」。前日14日の契約更改で「30発」と定めた目標を「50発で」と上方修正した。球団の50発以上は85年バースの54本だけで、日本人では79年48本の掛布が最多。この年、掛布は高卒6年目で、来季大卒2年目の佐藤輝は同時期にあたる。「いっぱい本塁打を打つ選手だったら、金本さんとかブラゼル」。栗林を打ち、掛布超え50発でキングへ。来季目標が明確に定まった。

ライバルも手本にする。本塁打王のヤクルト村上、巨人岡本和との違いをこう分析した。「技術もそうだけど、四球を取れるところで取れている。そうすることで打率も上がるし、打てるところに投げてくる」。選球眼もしっかり養う。ルーキーイヤーの苦い教訓を糧に、2年目の完全ブレークを期す。【石橋隆雄】

◆新人特別賞 最優秀新人に相当する成績を収めながら受賞できなかった新人に贈られる連盟の特別表彰。阪神では、98年には新人王を川上(中日)に譲った坪井、13年小川(ヤクルト)と争った藤浪、19年に村上(ヤクルト)に敗れた近本がそれぞれ獲得している。なお、同一球団から同時に3人が選ばれたのは初めて。