新人に「井端の教え」伝授 井端弘和氏金言「1日1日、大切に全力で」

新人選手研修会でオンライン講義を行う井端氏

ルーキーたちに「井端の教え」が伝授された。日本野球機構(NPB)の新人選手研修会が12日、オンラインで開かれ、新人128選手と審判員2人が参加。税、薬物、暴力団、SNSなどさまざまなテーマの講義が行われた。締めは、中日、巨人で通算1912安打を放ち、侍ジャパンのコーチとして東京五輪金メダルに尽力した井端弘和氏(46)が担当。「先輩プロ野球選手からプロ野球の後輩へ」と題し、具体的なアドバイスを送った。

井端弘和氏「先輩プロ野球選手からプロ野球の後輩へ」>

オンラインでも、井端氏の思いは熱かった。「やっておいた方がいいこと、やってはいけないこと、たくさん経験しました。少しでも皆さんの役に立てれば」と口を開いた。

(1)苦しんだ自分を変えたもの

1年目は18試合のみ。2年目は同じ遊撃手の福留がドラフト1位で入団。自身は0試合に終わり「生きていく道がない」と危機感を募らせた。戦力外を覚悟し、オフは無休で練習した。迎えた翌年の春季キャンプ。打球が変わっていた。「それまでもやってきたつもりだったが、死に物狂いとはこういうものだと実体験で分かった」。

(2)1軍で活躍するために

3年目のオープン戦。開幕1軍がかかる西武戦で、代打でバントを命じられた。星野監督から「失敗したら2軍だぞ」と重圧をかけられた。相手投手は球界を代表する松坂。「多少、運があったのはスライダーを投げてきたこと。バットの先に当たった。ストレートだったら失敗してたのでは」。無休で練習した成果と感じた。その年、92試合に出て、レギュラーへの足がかりをつかんだ。

(3)スランプ克服法

「どこが悪いか分からないまま打ったら、打てないフォームが固まっていくだけ」。打てないときは肩の反応が早くなることを自覚。スロー再生で確認し、肩の動きが戻ってからボールを打つようにした。「右投げ右打ちなら、打つ、投げる、捕るは全て同じ動き」と、守備から打つ感覚を取り戻す方法も紹介した。

他にも、これ以上やったら大けがする程度を知る、2軍慣れしない、高い目標で侍ジャパンを目指して欲しい、ファンを素通りしない等々、訴えた。

「1日1日、大切に全力で。わくわくした気持ちをずっと持ち続けて、プロ野球生活を全うして欲しい」

現役18年間を全うした先輩の金言だ。【古川真弥】