ソフトバンク藤本監督「シーズン中とかに出たらもっと大変」陽性者が相次ぎ

新人合同自主トレの視察を終え、囲み取材を受ける藤本監督(撮影・岩下翔太)

ピンチはチャンス! ソフトバンク藤本博史監督(58)が22日、福岡・筑後市のファーム施設を訪れ、チーム内で新型コロナウイルスの陽性者が相次いでいる状況をプラスに転じるように選手たちに呼びかけた。柳田ら主力が筑後スタート濃厚となり、出遅れることは必至だが、その分も若手にチャンスが増えることを強調した。

チームでは17日に柳田や松田が陽性判定を受け、この日も板東と笠谷の陽性が判明するなど、1月に入ってから選手11人が罹患(りかん)した。藤本監督は「これがシーズン中とかキャンプ中に出たらもっと大変になってくる。いいようにとらえた方がいいんじゃないかと考えています」と冷静に話した。

2月1日からの春季キャンプについては「焦らせてケガされたら困る。準備を整えてキャンプに入ってきてもらう」とし、陽性者は育成選手やリハビリ組とともに筑後でのスタートが濃厚。1軍にあたるA組に多くの空きが出ることになり「若い選手を入れます。だから、若い選手にとったらチャンスですよね」と、若手を抜てきする考えだ。すでにA組スタート濃厚なドラフト2位正木智也外野手(22=慶大)、同4位野村勇内野手(25=NTT西日本)の新人2人に加え、2年目の井上や川原田、3年目の小林らがチャンスをつかむ可能性も出てきた。

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藤本監督は昨秋から、春季キャンプでの「実戦前倒し」を明言しており「当然、実戦から入っていきます。それは変えない。コロナ(感染者が)がたくさん出たから、ゆっくりやろうかということではない」と、方針は変えない意向。「当然、そこで頑張ってもらったら、Aに残れるし、オープン戦にも付いていける。そこで勝った者が開幕に残れるということで考えてくれたらいい」と言い切った。逆境を逆手に、競争を活性化させる。【山本大地】

○…藤本監督が、今季延長12回制が導入される方針について「ありがたいですよね。引き分けは嫌ですからね。勝ちたいですからね」と歓迎した。森、モイネロに加え、中日から又吉が加入。甲斐野や津森ら若手もいる。「中継ぎの重要性というのは、もっともっと大きくなってくると思う。投手陣には、そのへんも考えてやってもらいたい。全然、問題ないです」と層の厚い救援陣に自信を見せた。