広島6位末包昇大が実戦初安打含むマルチ「もっと大空に打とうよ」鈴木誠也から直電でアドバイス

巨人対広島 8回表広島1死、左前打を放つ末包(撮影・前田充)

<練習試合:巨人1-2広島>◇19日◇沖縄セルラー那覇

誠也効果打!! 広島ドラフト6位の末包昇大外野手(25=大阪ガス)が実戦初安打を含むマルチ安打を記録した。4回に巨人左腕山田から左前打を放つと、8回は鍬原から高めの球を再び左前に打ち返した。「欲を言えばもっとセンターに行ければと思う。まずは(ヒットが)出たことをプラスにして、結果が求められているので、結果を出したい」。初安打を冷静に分析しつつ、さらなる技術向上の必要性を感じた。

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実戦すべてで4番に起用されている大砲の待望の初安打には、前4番の助言があった。休養日だった前日18日、自主トレをともにした宇草を介して鈴木から直電を受けた。「もっと思い切り振りに行って」「深く考え過ぎず、センターへセンターへ」と言葉をかけてもらい、「もっと大空に打とうよ」とも言われたという。

自身はポスティングでメジャー移籍を目指しながら、長引くロックアウトにより、交渉も渡米もできない苦しい状況。それでも国内で調整を続けながら、広島の春季キャンプもチェックしているという。

試合だけでなく、練習の様子もチェックしていており、フリー打撃の左翼方向へのさく越えばかりだったことに「レフト線にばんばんホームラン打っても意味ねえよ。全部の球をセンターに放り込めるように意識したら実戦で詰まってもいいところに落ちる」と指摘された。ほかのにも対左投手の構えやバットの出し方、内角球の対応など技術面の助言も受けた。

新人大砲は「めちゃくちゃうれしかったです。どんどん自分の中に取り込めるようにしたい」と感謝した。金言を胸に巨人との練習試合は、初安打を含む2安打と結果につながった。「打てないことには出られないので、しっかりとこの結果を続けられるように。まだ始まったばっかりだが、1年目から覚悟をもってやりたい」。連絡先を交換した先輩に助言をもらうばかりでなく、いい報告ができるよう早期活躍をあらためて心に誓った。【前原淳】