亜大がタイブレーク制し中大に先勝 10回に相手のミスから一挙4点

亜大対中大 タイブレーク10回表1死二、三塁、西脇の二塁ゴロで三塁走者田中幹が生還。捕手山田(撮影・柴田隆二)

<東都大学野球:亜大8-4中大>◇第3週第1日◇19日◇神宮

亜大が延長10回、タイブレークを制し、中大に先勝した。

4-4で迎えた10回1死二、三塁から、西脇大晴内野手(4年=愛工大名電)の二ゴロの間に、三塁走者の田中幹也内野手(4年=東海大菅生)が本塁へ。送球を相手捕手が落球し、勝ち越しに成功した。四球と三振で2死満塁となり、打席に向かう草部真秀捕手(4年=常総学院)は、生田勉監督(55)からささやかれた。「思い切りいけ」。草部はいつもは中堅から右方向への単打が多いが、生田監督の言葉を胸に、内角高めの直球を引っ張り左越え適時三塁打。この回一挙4点を挙げ試合を決めた。

攻守の柱が勝利に導く。草部は昨秋、下位打順ながらバットを短く持ち「次につなぐ意識だけ。前に飛ばそうなんて意識はサラサラありませんでした」と、しぶとく粘り強い打撃で単打を重ね、首位打者を獲得した(打率4割7分6厘)。今年も開幕から打順は8番。上位打線へつなぐ、貴重な役割を担っている。

正捕手としても欠かせない存在だ。「投手、それぞれ持ち味、いい球を投げさせる。基本のアウトコース低めを、どの投手も投げられる。あとは思い切ってやらせるだけです」。先発の青山が3回で降板すると、その後は小刻みに4投手を継投。追いつかれても、リードは許さなかった。

“草部キャノン”にも注目だ。遠投120メートルの強肩で、二塁送球は最速1秒8。20年秋、11月5日の中大戦では50メートル5秒6の俊足、五十幡亮汰(現日本ハム)の盗塁を阻止した。生田監督も「打つことは期待していない(笑い)。肩は強い。相手はなかなか走れない。(草部がいるだけで)効果はある。今日は草部さまさまですね」と笑った。

ここまで勝ち点2を挙げ首位を走る亜大。接戦を制し勢いは増す。草部は「いつも2戦目が勝てていない。明日も厳しい試合になると思う。今日の反省を生かしたい」と、劇的な勝利にも表情を引き締めた。【保坂淑子】