【札幌6大学】東海大北海道「執念1勝」先発渡部5回1失点、平野が勝ち越し打

東海大北海道対北大 先発し5回1安打1失点と好投した東海大北海道の渡部(撮影・永野高輔)

<札幌6大学野球:東海大北海道10-2北大>◇第1節第1日◇4月30日◇札幌円山

昨秋リーグ王者の東海大北海道が今春昇格してきた北大を10-2の7回コールドで下し、開幕戦を飾った。

投げては先発の渡部雄大(4年=東海大甲府)が5回1安打1失点と流れをつくり、打線も10安打で10点と効果的に加点。日下部憲和監督(69)は「メンバーも入れ替わった中、選手がチャレンジャーの気持ちで戦ってくれた」と振り返った。

「執念先輩」の活躍が刺激になった。OBの日本ハム今川が28日オリックス戦で2打席連続本塁打を放つなど爆発中。渡部は昨冬、練習に訪れた今川から「苦しいときこそ笑えるように」とアドバイスを受けた。2年秋以来の先発マウンドに「1安打で1失点は反省。でも、どんなときでも、先輩に言われた通り笑えるように心掛けて投げられた」と振り返った。

4回1死一、三塁で勝ち越しの左前適時打を放った平野龍之介(4年=東海大札幌)は高校、大学と今川の後輩。今川がお立ち台などで人さし指を掲げて見せる「執念ポーズ」で盛り上げた。「1番打者として、どんな形でも出塁することを心掛けている。これからも執念を出していく」と気を引き締めた。

昨秋はリーグ優勝も、代表決定戦で北海道6大学リーグ優勝の東農大北海道に敗れ、明治神宮大会に出ることができなかった。前回全国舞台に出場した19年の明治神宮大会は、渡部、平野ともにスタンド応援。平野は「大学最終年に何としても全国舞台で戦いたい」。プロでブレークし始めた先輩に負けじと、結果を積み重ねる。【永野高輔】