【西武】森友哉2打席連続アーチ「うまくバットに乗ってくれた」勝負の夏に完全復活の気配

西武対オリックス 5回裏西武2死、森は左中間ソロ本塁打を放ち、ペンダントを揺らして三塁を回る(撮影・浅見桂子)

<西武3-1オリックス>◇3日◇ベルーナドーム

勝負の夏に完全復活の気配が漂う。西武森友哉捕手(26)が2打席連続アーチを放った。3回は右翼ポール際へ3号ソロ、5回は左中間へ4号ソロを運んだ。

まず天才的バットコントロールを見せつけた。3回1死。宮城の126キロスライダーにタイミングを外された。下半身は耐えながら、バットは遅れて出す。白球を捉えると、左手をバットから離し、大きくフォロースルー。「うまくバットに乗ってくれました」。打球は高々と右翼ポール際へ。何とスタンドに届いた。

7月5日オリックス戦以来、約1カ月ぶりのアーチ。「気持ち的に1本、本塁打が出たので、楽な気持ちで打席には立つことができた」。5回2死。宮城の143キロ直球を左中間スタンドへ。逆方向にもグングン伸びる打球は「調子のいい時のバロメーター」。まさに森らしい放物線を描いた。「理想の形で打てました」。1点差に詰め寄られた直後に、流れを渡さぬ貴重な1発。2打席連続弾は20年7月30日以来、3度目だった。

まだ打率は2割5分5厘だが、暑い方が体が動く。「7月、8月の方が好き」と調子も上昇気配だ。言葉の端々には扇の要としての強い覚悟もにじむ。「捕手で何とか最少失点で抑えたら、味方も援護してくれる。一生懸命リードするだけ」。リード面でも4人の投手を率い、4安打に封じた。そして最大の援護をもたらしたのも森だった。混戦のパ。2位ソフトバンク、楽天とのゲーム差は2・5に広がった。【上田悠太】

▽西武辻監督(森の2発について)「効きましたね。(1本目の)2点目の本塁打はもちろん、1点差された本塁打が。向こうにもダメージ大きかったろうし、大きな1点になった」

○…平井は6回3安打1失点で6勝目を手にした。失点は5回の頓宮のソロだけ。2、3回と2死からピンチを招いたが、しっかり粘った。得意のスライダーも切れ味よかった。「相手打者1人1人としっかり戦うことができた。本塁打を打たれたボール以外は自分の思ったところに投げられた」とうなずいた。

▽西武ジャンセン(2回1死満塁で先制の押し出し四球)「最後に宮城投手が投げた球は素晴らしい球だったよ。でもボールと判断して見送ったんだ。結果的に先制点を奪うことができてよかったね」

【関連記事】西武ニュース一覧