【日本ハム】佐々木朗希から「真っすぐ強い」木村文紀が驚きの先頭打者弾 以降は打線沈黙

ロッテ対日本ハム 1回表日本ハム無死、中越えに先頭打者本塁打を放つ木村。投手佐々木朗(撮影・黒川智章)

日本ハムが「令和の怪物」から今季初安打&初得点を決めたが、逆転負けで大敗した。新庄剛志監督(50)が直球への強さを買って1番に抜てきした木村文紀外野手(34)が1回に、4月の対戦で8回パーフェクトに抑えられたロッテ佐々木朗から先頭打者本塁打を放って先制。立ち上がりに「完全男」の呪縛を解いたが、2回以降は打線が沈黙して完全攻略とはならなかった。

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BIGBOSSも思わず驚いた。試合開始直後。約5カ月ぶりに対戦した佐々木朗が投じた154キロ直球を、1番木村が完璧に捉えた。打球はバックスクリーン左側のスタンドへ一直線。両手のひらをかえして“Why?”と言わんばかりのリアクションで喜んだ新庄監督も「幸先よかったですけどね。真っすぐ強いね、やっぱり木村くん」。剛速球に対応すべく、野手最年長を1番に抜てきした采配は的中したが、喜びはここまでだった。

2回以降は変化球の割合が多くなった佐々木朗に翻弄(ほんろう)された。木村も3、5回の打席は全て変化球攻めを浴びて、2打席連続の空振り三振に終わった。BIGBOSSも「真っすぐを捉えた後の打席。変化球待ちという頭に切り替えてやれば、またいいヒットが出たんじゃないかと思う」と嘆いた。

20歳の右腕とは初対戦だった、13日に34歳になったばかりの木村は「佐々木朗希って言ったらやっぱり真っすぐ。振り負けないようにっていう感じで打席に入りました」と第1打席は振り返った。続けて「でも、2、3打席目にきたフォークは結構えげつないって思いました」。直球だけではない、総合力の高さを見せつけられていた。

1点リードで進んだ試合だったが、佐々木朗に抑え込まれる間に試合の主導権も奪われた。試合中盤に失策や四球が絡んで大量失点。新庄監督は「これが野球。それ(失策や四球)が少ないチームが強くなる」。いつもの苦言を残して、今季最後となったZOZOマリンを後にした。【木下大輔】