【広島】新井貴浩監督、ドラ1斉藤優汰は「地の強さとか馬力があって黒田さんとかぶる」

広島新井新監督(左)はドラフト1位指名をした苫小牧中央の斉藤に笑顔で声をかける(撮影・佐藤翔太)

広島グルメを食べて黒田さんのようにビッグになる。広島からドラフト1位指名を受けた苫小牧中央・斉藤優汰投手(18)が21日、苫小牧市内の同高で指名あいさつを受けた。広島の新井貴浩新監督(46)には「最終的には黒田さんのようにチームのために腕を振れる投手になってほしい」と要望を受けた。日米通算203勝を挙げ殿堂入りしたレジェンドの名前に斉藤は興奮。「まずしっかり食べることから。体をつくって、そういう人に近づけたら」と夢を描いた。

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斉藤が、初めて対面する「新井さん」の言葉に気持ちを高ぶらせた。新井監督は「日の丸を背負って世界の舞台で投げられるだけの素質を持っている。最終的には黒田さんのような、チームのために腕を振れる、そんなエースになってほしい」と要望。偉大な名前に斉藤は「人間としても仲間思いで人情に厚い人という印象。そういう名前を出してもらって光栄。なれたらいいなと思った」と意気込んだ。

長年、ともに戦ってきた盟友だからこそ、新井監督の頭に、すぐイメージがわいた。斉藤について「今もいい体してますけど、絶対にもっと大きくなる。映像を見ていて、まだ成長段階なのに地の強さとか馬力があって黒田さんとかぶります」。斉藤も黒田氏のツーシームを手本にしたことがあり「まねてみたけど、できなかった。もし会えたらツーシームやマウンドでの立ち振る舞いとか調整法とか、いろいろ聞きたい」と胸をふくらませた。

ビッグになるためのビジョンも、自分なりに描いている。まず体づくり。高校入学時は食が細かったが、寮でノルマだった夜食の丼飯3杯を、自身の“ドラ1おかず”「のりたま」ふりかけで克服して以降、食べて鍛えて体を大きくすることが「楽しくなった」。新井監督には広島での食事について質問し「お好み焼きがおいしいよ。寮の食事も12球団で一番おいしいからいっぱい食べてね」とすすめられた。斉藤は「高校で食事の大切さを意識してやってきた。そういう話も聞けて安心。広島風お好み焼きや尾道ラーメンを食べてみたい」と笑顔で話した。

今夏の南北海道大会初戦は、コロナ禍で複数選手がベンチ入りできない中「仲間が戻るまで負けられない」と9回4安打完封で勝利に導いた。黒田氏のようにおとこ気を備えた18歳。食べて鍛えて体もより大きくし、大投手に近づく。【永野高輔】

<新井監督 一問一答>

-会った感想は

まず大きいなと。すごくいい体。自分が高校3年のときと比べて、はるかにしっかりしている。

-どのような言葉をかけた

生まれて育った町を離れる。不安だと思うだろうけど、広島っていう町はすごくあたたかくていい町。カープはチームメート、球団職員含めファンも家族的なあたたかさがあるので、心配しなくていいし、安心してくださいねと。

-どんな選手を手本に

現役で同じ右の大瀬良、森下という素晴らしいピッチャーがいるので、彼らからも、たくさんのものを学んでもらいたい。