漢字を覚えて、野球で有名になって、ヒトシ・マツモトに手紙を書きたい。日本ハムの育成ドラフト3位、山口アタル外野手(23=テキサス大タイラー校中退)が8日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で取材に応じた。すでに入寮済みでトレーニングに励む逆輸入育成ルーキーは漢字を自習中。リスニングは完璧な日本語の読み書きもマスターし、大ファンのダウンタウン松本人志(59)へ自筆のファンレターを送る目標を掲げた。
◇ ◇ ◇
他のルーキーに先駆けて入寮していた山口が笑顔でカバンから取り出したのは「かんじれんしゅうちょう」だ。半年前に購入。自主トレの合間を縫って毎日、漢字を書き込んで勉強。「ちょっとずつ、うまくなってきている感じ」と、生まれ育ったカナダを旅立って日本で成功するために持ち込んだ入寮グッズだ。
日本語を聞き取り、話すことはできるが、漢字の読み書きは苦手。現在は小学1年生で習う漢字をネットで調べては、ひたすら練習帳に書き込んで練習している。好きな漢字は「スイ、ミズ。水って書くの、めっちゃ面白い」と、お気に入り。いろんな漢字がうまく書けるようになれば、手紙を書きたい相手がいる。
山口 ヒトシ・マツモト。ヒトシ(人志)とかマツモト(松本)って(漢字で書けるまで)レベル上がってない。いずれ上がったら手紙を送るかも。いつか会いたい。大ファン。
カナダ在住時の“日本語教師”は日本人の父と、現地で見ていた日本テレビ系のバラエティー番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」に出演していたダウンタウン松本だった。「ヒトシ・マツモトが『すべる』って言ったのを聞いて使ってます」と、お笑い用語も使いこなしている。
自らプロモーション映像を球団に送り、ドラフト指名を勝ち取った異色の逆輸入選手は「まずは野球で有名にならなきゃ」と、日々練習にも精が出る。育成から支配下になって活躍した暁には、「1回、ダウンタウンのテレビ番組に僕も出たい。『笑ってはいけない』に出たい」と“ファンレター”を送りたい-。これが、フィジカルモンスターの異名を持つ、伸びしろ十分の本名「アタル・ジェイ・ヤマグチ」のかなえたい夢の話。現実にするための挑戦が、いよいよ始まる。【木下大輔】