【阪神】近本光司がハイペース調整、沖永良部島の後押し力に「どういう結果が出るのか楽しみ」

グローブをはめる近本(撮影・屋方直哉)

島の後押しを力に変える。阪神近本光司外野手(28)が12日、鹿児島・沖永良部島での自主トレを公開した。

午前は島内のグラウンドで約3時間、打撃練習などで汗を流し、午後はトレーニング施設で追い込んだ。3年連続3回目の同地での自主トレに「帰ってきたな、というのはすごく感じる」。慣れてきた部分を問われ「伊勢エビの食べ方は慣れた」と笑顔になった。

近本にとってはパワースポットだ。同地で自主トレ開始後、2年連続でタイトル獲得。21年は最多安打、昨季は盗塁王に輝いた。専用球場はないが、地元企業が作製した手作りの打撃ケージが強力な味方。「ここからスタートしたから結果が出ている可能性って絶対ある」と確信する。

「タイトルがなかったら帰ってきづらいというのは、すごく思う。そのためにも頑張ろう、と」

10日の入島時には大勢の人に空港で迎えられた。目標の200安打を達成して最多安打&盗塁王のタイトルWゲットなら自身初。首位打者までついてくれば来年、“3冠王”の凱旋(がいせん)に島の子どもたちも大喜びするはずだ。

3月にWBCが開催されることもあり、昨年12月からハイペース調整。例年、「野球はあんまりやらない」というオフ期間だが、この日もみっちりスローイング練習を行った。前日11日には日本代表落選が決定的であることが判明したが、予備メンバーに入ることは濃厚。「3月、何があるか分からない。それも含めて後悔しないように」。気持ちは切れていない。

「今まで12月はやってこなかったけど、今年はしっかり野球(の練習)をして、どういう結果が出るのか楽しみ」。新たな取り組みで生まれる化学反応にも期待する。昨年に続き、シーズンでは島の子どもたちの球場招待も継続予定だ。沖永良部島の人たちへ、恩返しの活躍を届けてみせる。【中野椋】

◆沖永良部島(おきのえらぶじま) 鹿児島市から南へ552キロ、北緯27度線の上に浮かぶ隆起サンゴ礁の島。周囲56キロ、面積94平方キロメートル。和泊(わどまり)、知名(ちな)両町合わせて人口約1万2000人。年間平均気温22度という温暖な気候で四季を通じて熱帯、亜熱帯の花が咲く。東洋一の鍾乳洞、昇竜洞をはじめ200~300の大鍾乳洞群が見られ「花と鍾乳洞の島」の異名をとっている。島内ではウミガメのビューポイントがあるなど美しい自然が自慢。近本は沖永良部島の伊勢エビが大好物。

○…阪神渡辺雄がパワーアップに手応えを示した。鳴尾浜で自主トレを実施。夫人が出産準備のため帰省中で、栄養士をつけ食事面でのサポートを依頼した。2月キャンプまでに現在の92キロから95キロ程度までの増量を目指しており、「いい状態ではきてます」。オフはボールの強さ向上へ瞬発力を高めるトレーニングに重点を置き、「キャッチボールで(受けた側が)『去年より強い』と言ってくれている。(練習が)間違っていないと信じて続けている感じです」と胸を張った。

○…阪神渡辺諒が元チームメートで2学年先輩のソフトバンク近藤に新天地での活躍で恩返しを誓った。日本ハム時代から毎年参加している徳之島での合同自主トレに参戦。近藤からバットや下半身の使い方を学んでおり「こうやってまた学ぶことができるのは良かった」。交流戦で対戦する可能性があるだけに「まずは阪神でレギュラーを勝ち取って試合に出て、(近藤の)目の前でいい結果を出せるように頑張りたい」と意気込んだ。

○…正遊撃手候補の阪神木浪が、日本ハムからソフトバンクにFA移籍した近藤から打撃面で金言を授かった。自ら弟子入りを志願して鹿児島・徳之島での合同自主トレに初参加。近藤から「手で打ってしまう癖」を指摘されたといい、「『手でいってしまうと打球が弱くなる』と言っていた。とりあえず体を回すことを第一に考えてバッティングをしています」。手応えをつかみつつあり「もっと振って感覚をつかんでいきたい」と力を込めた。

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