【中日】20歳高橋宏斗、最年少侍ジャパン内定 栗山監督重視の“第2先発”白羽の矢

22年11月、日本ハムとの強化試合で登板する侍ジャパン高橋宏

中日高橋宏斗投手(20)が、3月のWBCを戦う侍ジャパンの最終メンバーに内定したことが14日、分かった。

月末に追加メンバーとして発表される見通しだ。今回の代表では最年少となることが確実。高卒3年目を迎える若き右腕が、世界一奪回を狙う30人の侍の1人となる。

   ◇   ◇   ◇

高橋宏は昨季、登板間隔を空けながらも19試合に先発。最速158キロの直球とスプリットを武器に6勝7敗とブレークした。11月に侍ジャパンに初招集され、強化試合である5日の日本ハム戦(東京ドーム)に2番手で登板。3回49球3安打2奪三振で、無失点デビューを果たした。

WBCの大会ルールは、いまだ発表されていないが、今回も球数制限が導入されるのは間違いない。継投は必須のため、栗山監督は先発の後を受ける“第2先発”を重要視。11月も各チームの先発投手を2番手で送った。その中で結果を出した竜のエース候補生に白羽の矢が立った格好だ。前回大会では、1次ラウンドの球数制限は65球だった。先発が4、5回を投げた後、第2先発は2、3回が通常。ただ、20歳とフレッシュな高橋宏に、制限の中で長く投げてもらうことも考えられる。継投の幅が広がる。

高橋宏は8日の成人式出席後に「そこ(侍ジャパン)に対しての意欲は、持ち続けている。いつ呼ばれても、いつでもいけます、と準備はしていきたい」と、WBCメンバー入りへの意欲を口にしていた。栗山監督としても、WBCを“踏み台”にする若手の飛躍を希望。「このWBCがあったからみたいな、そんな大きなきっかけにしてくれると、こっちは信じている。選ばれた選手が大爆発してくれて、これからの野球のためになってくれる大会になったと、後で言ってもらえるように戦っていきたい」と話している。

中日における期待値の高さは言うまでもない。立浪監督は最下位からの巻き返しのピースとして、今季、高橋宏の中6日でのローテ入りを期待する。「選出されれば大きな経験」と、右腕が夢見る日の丸戦士入り。20歳の若竜が世界の舞台に躍り出る。

<過去のWBC各大会の最年少メンバー>

◆06年 西岡剛(ロッテ=21歳) 全8試合に「2番・二塁」で出場。打率3割5分5厘、2本塁打、8打点で、チーム最多の5盗塁。初優勝に大きく貢献した。

◆09年 田中将大(楽天=20歳) 米国との準決勝で7回に3番手で登板し、1回無失点。リリーフで4試合に登板し、2回1/3を1失点ながら、5三振を奪った。

◆13年 今村猛(広島=21歳) 1次Rのキューバ戦で8回に5番手で登板も、デスパイネに3ランを被弾。2試合で2回3失点。

◆17年 松井裕樹(楽天=21歳)1次Rの中国戦では7回に4番手で登板し、3者連続の空振り三振。2次Rでも失点を許さず、3試合2回2/3で無失点、5奪三振。