西武の室内練習場にはなぜか、小田和正の名曲「ラブ・ストーリーは突然に」がBGMで流れていた。17日、新人合同自主トレ第3クール初日。育成ドラフト3位、三浦大輝投手(22=中京大)のブルペン入りは必然だった。
「第3クールから入ろうと決めていたので。やっぱり、ずっと言ってるように、目立たないといけないので。1人だけ一番乗りで入れたのはいいのかなと思っています」
渡辺久信GM(57)らの視線を独占し、スライダーも交えて27球を投げた。「緊張はなくて、ワクワクというか」。何が何だか分からないままではなく、冷静に思いを込めて投げ、BGM2曲分の時は流れた。
2段モーションで、リズミカルに投げていく。「打たれづらい投手になりたかったので」。2段モーションの三浦-。1文字違いのDeNA監督の、現役時代が浮かぶ。「偉大な方なので。呼ばれるならめちゃくちゃ光栄です」。しっとりと下ろした髪形を、笑顔で揺らす。
愛知大学野球リーグの中京大でプレーし、育成指名で西武入りした。四国学院大から育成入団し、プロ2年目の昨季に新人王に輝いた水上由伸投手(24)を、必然的に意識した。
「もともとパリーグTVとかで見ていて、1年目に(デビューから)17試合連続無失点記録とかすごいなと思って見ていたので。いざドラフトになったらライオンズで育成だったので、すぐに頭の中に水上さんのことが出てきましたね」
目立たないといけない-。水上はプロ1年目の5月に支配下登録を受けた。「できれば早く、水上さんよりも早く(支配下に)行きたいですし、早くいっぱい吸収して盗めるところは盗んで」。対面を心待ちにしながら、今後もブルペン投球を重ねる。
最速は151キロで、それ以上に最大2800回転という直球の質がルーキーの大きな武器になる。平良が先発転向し、三浦にもブルペン陣に入り込むチャンスはある。課題は制球。「はっきりつぶしていけば、チャンスはあると思うので」。水上を追うように、成り上がりのサクセスストーリーをつむぐ。【金子真仁】