6年ぶりに阪神指導者に復帰した今岡真訪1軍打撃コーチ(48)が13日、現役時代からの盟友でもある日刊スポーツ評論家・鳥谷敬氏(41)と虎打線の伸びしろを語り合った。上中下の3回に分けてお届けする「05年V戦士対談」。上では得点力アップに必要不可欠なポイントを新打撃コーチが激白した。【取材・構成=佐井陽介】
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鳥谷氏(以下T) よろしくお願いします!
今岡打撃コーチ(以下I) トリ、よろしく!
T キャンプお疲れさまです。早速ですが、打撃面の話を聞かせてください。今岡さんは昨年の1年間、評論や解説で阪神戦を見られていました。タイガース打線の課題と伸びしろをどう感じられていましたか?
I あくまでも昨年の打線に限ればという話になりますけど、同じタイプが多かったですよね。いい打者だけど早打ちが並んでいたというか。じっくり見ていく打者、早打ちする打者のバランスが良ければいいなとは感じていました。そんなふうに思わなかった?
T 1イニング3球で終わってもいいよというぐらいの勢いはありましたね。当然、それがハマれば、バババッと点を取れるけど、ハマらなかった時はすごく淡泊に見えるなとは、グラウンドの外からですけど非常に感じていました。
I だからそのへんは今年うまい具合にね。数字とかだけでなく、そういう部分も大事だと思います。同じタイプの打者は大体、同じような凡打になってしまうものなのでね。
T そうですね。もし仮に1、2番が早打ちの選手が並ぶ場合、3番に考えられる打者がいれば、また変わってきますよね。
I そうそうそう。
T そこらへんの役割をショートに入る選手とか、外野に入る選手ができればいいですよね。たとえば小幡選手なんかがそういった役割を意識するようになれば価値がありますよね。打率がそれほど高くなくても貢献度が高い選手が増えてくると、相手は嫌がる。特に現代野球は投手の球数に制限がかかるから、球数を投げさせたり四球を取れる選手が1人2人いたら、相手がすごく嫌がるチームになれる。1年間で1つのチームと20何試合戦う中、次に対戦する時は球数を投げられない投手を投げさせづらいとか、そういう部分も生まれてくる。今岡さんは今年、どういう点の取り方を理想としてイメージされているのですか?
I もちろん全員が打ってくれて点が入って、打者がグルグル回って勝つのが一番の理想ですけどね。でもやっぱりバントしたりボール球を選んだり、トリみたいな選球眼がある選手も大切ですよね。早く追い込まれたらファウルで粘って、ボール球を投げさせて四球を取りにいく。そんな選手が3人ぐらいいたら、間違いなく球数を投げさせられるし点を取れる。なかなかそう簡単にはいかないですけどね。
T なるほど。
I 選球眼だったり球を投げさせる力って、僕は「スーパー技術」だと思っているんです。「ホームランを打つ」「ヒットを打つ」と同じぐらいのレベルの技術だと思っている。キャンプではどうしても結果や数字に注目が集まりますけど、シーズンに入ったらやっぱりね。意図的に待っているとか、意図的にファウルを打っているとか、意図的に四球を取ったとか、我々はそちらの方に目が向く。お互いが相手より先に点を取ろうとする中、「どうぞ!」放っておける選手はクリーンアップ以外にはなかなかいないので。打ちにいって止まるのも技術。そういった技術がある選手を選別することも大事になってくると思います。打線として考えた時、そういう選手は今絶対に必要だと思っています。(中につづく)
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◆今岡打撃コーチと鳥谷氏 05年はともに全146試合出場でリーグ制覇に貢献した。今岡コーチは5番打者として打率2割7分9厘、29本塁打、147打点で打点王。入団2年目の鳥谷氏は「2番遊撃」に定着し、2度のサヨナラ弾など打率2割7分8厘、9本塁打。2人は04~09年まで阪神で6年間チームメート。鳥谷氏がロッテに在籍した20、21年は、今岡コーチはロッテ2軍監督、1軍ヘッドコーチだった。昨年はともに日刊スポーツ評論家としても活躍した。