【日本ハム】196日ぶり実戦宮西尚生、魂込め19球「もう一暴れ」3度目左肘手術経て復活自信

日本ハム対中日 日本ハム2番手の宮西(撮影・佐藤翔太)

<練習試合:日本ハム4-4中日>◇18日◇沖縄・名護

“鉄腕”が完全復活へ1歩前進だ。昨年9月に3度目の左肘手術を受けた日本ハム宮西尚生投手(37)が18日、中日との練習試合(名護)で196日ぶりの実戦復帰。1回を1安打無失点に抑えた。1軍のマウンドから遠ざかり、もがき苦しんだ昨季。魂を込めた19球に、会場からは大きな拍手が。前人未到の400ホールドを狙うブルペンエースが、順調な仕上がりをアピールした。

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百戦錬磨の左腕は、こみ上げる思いを、ぐっとこらえた。昨年8月6日オリックス戦(京セラドーム大阪)以来、196日ぶりにマウンドに立った宮西が、1回を1安打無失点。会場から惜しみなく注がれた拍手に「ちょっとね、ウルってくるよね。一礼でもしようかと思ったけど…。それくらい、うれしかった」と、照れ笑いした。

先頭にこそ二塁打を許したが、続く4番アキーノ、5番鵜飼を2者連続で空振り三振に仕留め、6番福永は遊ゴロに。アキーノは握りを変えたスライダーで、鵜飼は大きく曲がるスライダーで、バットを振らせた。「小さく指の位置を変えたり、親指の位置を変えたり。それが、ちゃんとボールに表れるようになってきた」。これが、直球とスライダーで球界屈指の中継ぎに上り詰めた、左腕の誇り。肘に痛みが出ないよう、探りながら投げていた姿は、もうない。「自分の思うフォームでしっかり腕が振れている」と、完全復活への手応えを口にした。

投げては、左肘にたまった水を注射で抜く。そんな状態が、ここ数年、続いていた。昨年9月に進退を懸け、3度目の手術を決断。もがき苦しんだ時間は「野球と向き合う期間だった」。今キャンプでは1日おきにブルペン入りし「16年目のキャンプで一番追い込めた」という自負もある。新庄監督は「久々に投げたマウンドっていう感じがしなかった。ベース寄りのいいスライダーを投げていた」と、ひと安心だ。

「ここがゴールではない。たかが1試合抑えただけ。これをシーズンが終わるまで続けていかないと」と宮西。「もう一暴れしてやろうかな。ここまで野球をやらせてくれた両親に感謝しながら思い切ってやりたい」。前人未到の400ホールド達成へ。支えてくれた人たちへ、恩返しの準備は着々と進んでいる。【中島宙恵】