【日本ハム】新庄剛志監督「エスコン」初陣飾れず「ひじょ~~~に悔しいですね」

日本ハム対楽天 ベンチで遠くを見つめる日本ハム新庄監督(撮影・黒川智章)

<日本ハム1-3楽天>◇30日◇エスコンフィールド

夢のボールパークの開園とともに、プロ野球の23年シーズンが幕を開けた。日本ハムの新本拠地、エスコンフィールドのこけら落としで、日本ハム-楽天戦が他の5カードに先駆けて行われた。1番に昨季首位打者の松本剛外野手(29)を今季初めて起用するなど、オープン戦からガラッと変えたスタメンオーダーで勝負に出た新庄剛志監督(51)だったが、楽天投手陣を攻略できず、4年連続で開幕黒星スタートとなった。

新球場で迎える歴史的な開幕戦。開幕20連勝を狙っていた新庄監督だったが、いきなり負けた。「悔しがっても仕方ないけど、今日の負けというのは、ひじょう~~~に悔しいですね。この球場を造ってくれた(延べ人数)65万人の人の思いを背負いながら戦ったんですけど…」。1歩届かず、4年連続の開幕黒星スタート。何より、歴史的な開幕戦を勝利で飾れず、心の底から悔しがった。

選手に先発オーダーを告げたのは、試合開始の2時間半前だった。ある程度、打順やポジションの固定を明言していた新庄監督だったが、開幕戦から、いきなり動いた。昨季首位打者の松本剛を、今季実戦で初めて1番に起用。「勢いをつけてくれる選手だし、それに後ろの打者が乗ってくれるという期待で」。松本剛だけでなく、上川畑、石井、五十幡と計4人が、オープン戦を通じて初の打順に入った。

チーム初安打が生まれたのは0-1の5回1死、5番清宮が放った右中間フェンス直撃の二塁打だった。「あの~、清宮君。エスコンでもフェン直かい! 入れとかんかい! ちょっと笑ってもうた(笑い)」。広い札幌ドームでは、フェンス直撃の安打が多かった清宮。狭いエスコンフィールドでは、札幌ドームでフェンス直撃だった打球が、本塁打になると期待されていた。「あそこまで飛ぶとは思っていなかったけど、意外に伸びてね…。フェン直かい! と心の中で突っ込んだ。スタンドのみんなも、清宮君の第1号を見たかったと思うしね」と、次戦に期待した。

手に汗握る見せ場も作り、3万人超の観客で膨れ上がった新球場。4年ぶりの開幕戦勝利はならなかったが「明日(31日)練習して、また新たな気持ちで。明後日(4月1日)が開幕戦のつもりで、勢いに乗ってガンガン攻めていきたいと思います」と、表情は明るかった。【中島宙恵】

▼日本ハムは楽天に1-3で敗れ、23年は黒星スタートとなった。これで開幕戦は20年から4連敗で04年の北海道移転後、通算7勝12敗1分けと負け越している。移転後5度あるリーグ優勝年の開幕戦成績は2勝2敗1分けの五分。09、16年は初戦黒星も、リーグ制覇している。