<楽天3-0ソフトバンク>◇14日◇楽天モバイルパーク
楽天田中将大投手(34)がレジェンド対決を制し、負の連鎖を断ち切った。
首位ソフトバンクで日米通算156勝の和田毅投手(42)とのマッチアップ。毎回走者を許しながらも、5回7安打無失点と要所で踏ん張り続け、今季2勝目を挙げた。チームは5連敗中で、金曜での試合は昨年の5月13日西武戦以降19連敗と「ブラックフライデー」に陥っていた。悪い雰囲気が流れるチームを日米通算192勝目で一変させ「花金」に添えた。仕切り直しで、再浮上を狙う。
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負の雰囲気を一身に背負い、田中将は、踏ん張り続けた。1、2、3回に得点圏に走者を背負う投球。それでも、勝負どころで三振を奪ってしのいだ。5回2死一、三塁。牧原大を内角低め136キロスライダーで空振り三振に仕留めた。「すべてを出し切ろうという気持ちでいた」。昨季は0勝2敗、防御率9・00と苦しんだソフトバンク打線を封じ、雄たけびを上げた。
“原点回帰”が、好投を呼び込んでいる。昨季は126奪三振中の主要な決め球は、直球で33個、スプリットで36個、スライダーで46個。追い込んでから、満遍なく持ち球を使ってきた。一方で今季は、17奪三振中、直球で3個、スプリットで1個にとどまり、スライダーでは12個。この日も7奪三振中、5個がスライダーだった。配球の変化は、今季常にバッテリーを組む安田との話し合いか、自身の考え方の変化か-。「どっちもです。自分で話すときもありますし、ゲーム中に会話しながら変えてみたり。相手があるところだからいろいろ変化する」と説明する。
駒大苫小牧高時代の代名詞とも言える球種。相手の反応を見ながら有効に使えると判断し、決め球として投げ込む。「変化球の中では一番操れる球」と自信を持っている。「その中でも今日は効果的に使えた」と満足した。今季の防御率は1・02。奪三振率は8・66。登板3試合ではあるが、日本球界復帰以降最高だった21年の7・28を上回る数字だ。今季すべての球種の中で最も多く投げ込んでいるスライダーが、抜群の安定感を支えている。
勝利を呼び込んだが「個人というより、チームが勝てたことが大きい。これをきっかけにチームが変わっていかないといけない」と表情を引き締める。シーズンは始まったばかり。10年ぶりの優勝へ向けて、仕切り直す。【湯本勝大】
▽楽天石井監督(田中将に)「全体的にキレもあったし、出だしからいいピッチングをしてくれた。ゲームはいろんなヤマがある。そこでしっかり集中してくれて、0点に抑えてくれて、中盤まで持ってきてくれた」