<DeNA1-4巨人>◇11日◇横浜
巨人坂本勇人内野手(34)が「こだわりの二塁打」で球団史のトップに躍り出た。3回にDeNA先発の東から左中間へのプロ通算422本目の二塁打。王貞治の球団記録に並ぶと、5回には右翼線への同423本目の二塁打で球団記録を更新。堂々の“ON超え”で、球界でも歴代単独6位に浮上した。チームも首位DeNA相手に2連勝。現役レジェンドの打棒が巻き返しの攻め手になる。
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坂本は金字塔にも淡々としていた。次の試合を見据えた。
「すごく光栄なことは光栄なことですけど。また試合がありますし。そういう積み重ねが、こういう結果になっていると思う。そこに対する準備だったりを、しっかりやりたい」
左右に巧みに打ち分けた。3回1死一塁からDeNA東の137キロツーシームを左中間に運び、王氏が持つ球団記録に並んだ。5回先頭では再び東の138キロツーシームを捉え、一塁線をゴロで破り、一気に抜き去った。歴代でも単独6位の423本となった。
あまりフォーカスされない数字かもしれない。ただ二塁打には「貢献度としてはすごく大きいこと」と大きな価値を持つ。この日の2本ともに得点につながった。2年前の契約更改後の会見。明確な持論を口にした。
「単純に僕の感覚的に、二塁打10本の3割の打者と、二塁打30本の2割8、9分の打者、どっちがいいかと考えた時、あまり変わらないのではないか」
その答えも明快だ。
「二塁打を30本打ってくれている選手の方は、1人でヒットを打って盗塁したのと同じこと。それくらい二塁打はすごく価値がある。打率、本塁打、打点というのはみんな見がちな部分だけど、安打でも二塁打とシングルヒットは全然違うと思っている」
偉大な記録を積み上げ続けながら、若手にも気を配る。昨年8月。腰痛から1軍昇格する直前だった。ジャイアンツ球場で一緒に汗を流した後輩に、たくさんのサングラス、打撃用手袋などの道具をまとめてプレゼントした。育成の若手にも「最近どう?」と積極的に声をかけ続ける。
プロ野球記録は中日立浪監督が持つ487本だ。「継続できるように頑張ります」。勝利につながる1本を積み重ねた先、記録は自然と塗り替えられていく。【上田悠太】
◆巨人原監督(坂本が通算二塁打の球団記録を更新)「まだまだ振り返る時期ではないよなと、勇人とはいつも話はしています。いつでも振り返ることができる。振り返るのではなく、まだ途上だと、道半ばという気持ちで頑張ろうなという話はいつもしています」
<坂本が今季中狙える記録>
▼猛打賞回数 179度は現在歴代5位。あと1度で4位の野村克也(西武)の180度に並ぶ。通算最多の張本勲(ロッテ)の251度はまだ遠いが、セ・リーグ記録の長嶋茂雄(巨人)の186度は狙えそう。
▼遊撃手2000試合 現在1984試合で、同ポジションの歴代最多を更新中。遊撃手で2000試合出場ならプロ野球史上初。