【阪神】村上頌樹、山本由伸のカーブに受けた衝撃と一流投手の品格 真価を証明する戦いへ/前編

阪神対オリックス 7回裏、阪神村上(手前)はオリックス山本の投球をベンチ前から見る(2023年6月13日撮影)

「ヨシノブ化」で10勝へ加速! プロ3年目でブレーク中の阪神村上頌樹投手(24)が、日刊スポーツのインタビューでさらなる高みへの野望を激白した。交流戦で投げ合ったオリックス山本由伸投手(24)のカーブに衝撃を受け、マウンドでの立ち居振る舞いからも一流へのヒントを感じ取った。次回は29日の中日戦(甲子園)での登板が濃厚。球宴ファン投票の最終中間発表でも先発部門トップをキープ。ノンストップでスターダムを駆け上がる。【取材・構成=中野椋】

   ◇   ◇   ◇

オリックス山本との対戦から3日後のインタビューでも、その残像は村上の頭から離れていなかった。大人になっても、野球少年の笑顔のままだ。

「うわっ、すっげ~…って思いました。あれは、手を動かそうと思っても動かない。投げた瞬間、目線がパッと浮いて、鋭くカッて変化してきたんです。自分もああいうカーブを投げることができたら、もっと楽やろな~って」

13日のオリックス戦、3回の第1打席。カウント2-2から山本の125キロカーブを見逃し、三振に倒れた。中継映像には「ニヤニヤ」を抑えきれない姿が映し出されていた。

「自分がどこまでできるのかという感覚で投げさせてもらいました。打席に立っても、球が速くて変化球もキレキレで。純粋に楽しかったです」

村上のカーブは現状、決め球に使う場面は決して多くないという。

「追い込まれてからカーブに張る人もあまりいないと思うので、追い込んでから急に投げたら、打ち取ることができることある。でも今は、基本はカウント球に使えると思っています」

自然と「マッスラ」する独特な直球、決め球に選択することも多いフォーク。そこに「由伸級」のスパイスが加われば…。「投げ方も聞きたい」と、ともに出場がかなえば球宴での接触もにらむ。

一流投手の品格も間近で感じ取った。

「満塁になっても余裕そうな感じ。だから『あっ、これ、点入らんな』と思いながら見てました。自分もやっていきたいです」

満員の敵地甲子園でも空気を支配するオーラ。ピンチでのギアチェンジ。一方、自身との共通点もあった。

「けっこうニコニコもしてますよね。僕も、たまに笑顔じゃない時は(遊撃の)木浪さんが来て『どうしたん?』って言ってくれます。『いつも通りなんですけど』って言ったら『表情硬いぞ』って言ってくれる。楽しんで、ピンチではスイッチを入れたいです」

交流戦を終え、5勝3敗、防御率1・75。目標の2桁勝利へ折り返し地点だ。

「疲れが出てきて打たれたら、周りから『疲れてきてるんやろ』と言われると思う。それは絶対、嫌。打たれるのは技術がないから。『疲れてる』は言い訳にならない。そこは抑えていきたい。データも集まって相手も慣れてくると思うので、ここから勝てたら、もっともっと自分の自信になっていくと思います」

真価を証明する戦いが始まる。

◆村上と山本の対戦VTR 対戦前時点でともに5勝2敗。防御率も山本の1・82に対して、村上が1・83と互角の成績だった。村上は4回に中川圭の右前適時打で先制点を献上。7回にはゴンザレスにソロを浴びた。8回4安打、9奪三振、2失点で3敗目を喫しするも、岡田監督からは「よう投げたよ」とたたえられた。山本は8回2安打、11奪三振、無失点で6勝目。打者村上VS山本は3回の第1打席でカーブに見逃し三振。6回は遊ゴロに倒れた。

【関連記事】阪神ニュース一覧