【阪神】前川右京、智弁学園先輩村上の甲子園初勝利アシスト打「もうちょい打てよ」に笑顔で反論

阪神対中日 1回裏を終えマウンドに向かう村上(右)は適時打を放った前川と笑顔でタッチ(撮影・加藤哉)

<阪神8-0中日>◇29日◇甲子園

先輩やりました!

阪神高卒2年目の前川右京外野手(20)が、1安打2打点の活躍で、智弁学園で5学年先輩村上の甲子園初勝利をアシストした。好調ぶりを買われ、相手先発の左腕時では初スタメンの「6番右翼」。1点を先取した直後の初回2死一、三塁のチャンスで、中日松葉の外角スライダーに食らいついてセンター前へ。貴重な追加点をたたき出してにっこりだ。

「(村上)ショウキさんが投げている試合でも打つことができてよかった。智弁の先輩なので、ちょっとは助けられたかなと思います」

試合前に先輩からゲキを飛ばされていた。村上が先発した試合で、前川は3戦8打数1安打に終わっていた。この日タイムリーを放った直後にもベンチで「もうちょい打てよ」とプレッシャーをかけられていた。前川は「1本出たんでいいじゃないですか。あの2点目大きいですよ」と笑顔で“反論”したという。7回に併殺崩れの間に1点を追加しており、村上も「投げやすくしてもらったのでよかったです」と笑った。

村上先輩が果たした16年のセンバツVが鮮明に焼きついている。当時は中学へ進学したばかりだったが、「覚えています」ときっぱり。「開幕ゲームの1球目を投げて、最後サヨナラを打った人なので。今でもとても尊敬しています」。プロ入り後もチームでは唯一の同門ということもあり、「めっちゃ仲良くしてくれるので、とても話しやすいです」と感謝は尽きない。

打順を3番から6番に下げた岡田監督はにんまり言った。「まだ1軍に上がって1カ月ちょいやで。そんな選手に負担かける必要あらへん」。若手のホープへの配慮も見事にハマった。

前川は自己最長タイの5試合連続ヒットで打率3割9厘。6カードぶりのカード勝ち越しに貢献し、自信を深めた。「ベンチの雰囲気もめちゃくちゃいい。東京に行っても、チーム一丸となって戦っていきたい」。弱冠二十歳の背番号58が、今度は初の伝統の一戦で暴れ回る。【古財稜明】

◆前川の智弁学園時代 甲子園は1年夏と3年春夏に3度出場した。3年夏の21年に全国準優勝。同大会は2回戦横浜(神奈川)戦、3回戦日本航空(山梨)戦で2本塁打を放つなど打線を引っ張った。甲子園通算は出場10試合で2本塁打、12打点、打率3割7分8厘。コロナ禍のため、2年夏の20年8月に行われた交流試合・中京大中京戦(愛知)にも出場し、高橋宏斗(中日)から1安打を放った。

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