<広島0-2阪神>◇5日◇マツダスタジアム
御礼快投だ! 阪神大竹耕太郎投手(28)がプロ初完封で7勝目を挙げた。
オールスターの監督選抜でプロ6年目の初出場を決めた日の広島戦先発。ファン投票や選手間投票と合わせ、球団最多11人目の選出に応える満点ピッチだった。
「疲れました、本当に。でもこういう経験ができたのが大きいなと思います」
決して速くはない140キロの直球の制球と抜群の出し入れで、広島打線を5安打に抑えた。2点リードの7回。味方の連係が乱れた1死一、二塁のピンチも動じなかった。「僕がカバーする気持ちで投げていました」。デビッドソンを遊飛に仕留めると、会沢は坂本のミットにドンピシャの直球で空振り三振に斬った。
「対戦が4試合目で、チェンジアップをマークされている中で、今日はストレートがすごくよかった」
好投しても援護に恵まれなかったり、救援陣が打たれたりで、白星は5月27日の巨人戦以来39日ぶり。だが今季の広島戦は無傷の4戦3勝。マツダスタジアムは16イニング連続無失点の鯉キラーぶりも発揮した。
岡田監督もうなった。「そら向こうも3回もやられて対策練ってるけど、あんだけコントロールよくコースコース低め投げられたらなあ。そら連打浴びんからなあ」とほめちぎった。
球宴はあこがれだった。「小さいころからテレビで見ていた舞台で投げられるのは本当に光栄です」。昨オフの現役ドラフトで移籍し、いきなり開幕ローテで大活躍。ノミネート外だったファン投票でも先発部門で4位の18万2470票を集め、選手間投票でも投手部門2位の95票を集めた。
「ファンのみなさんに、そうやって見ていただけているのはうれしいです。選手目線でも、2番目の票をいただけたことはすごく光栄です」と感謝した。
同じ監督選抜では「人生の教科書」と尊敬するソフトバンク和田の出場も決まった。今年の交流戦で甲子園で先発した師匠の姿で再確認したことがあった。「初回から真っすぐズバズバいってたんで。俺もこれでいこうと」。師匠譲りの投球で御礼快投を決めた。
規定投球回に到達し、防御率は1位の1・13。「もっとチームの柱になっていくためには完投も求められる」。失速知らずのタフネス左腕が、ますます頼もしい。【三宅ひとみ】
○…阪神坂本誠志郎が好リードで大竹のプロ初完封を引き出した。「今日一番いいボールだったので」と直球を軸に攻めたリードで広島打線を翻弄(ほんろう)した。140キロ台の直球でも打たれないのはと問われると「(直球の)制球もだし、それ以外の球もコントロールよく投げられるから、打者もいろんなことを考えない。その中でいいところにいい真っすぐを、今日は特に投げてくれた」と、抜群の制球力を改めてほめた。
▼阪神の今季の完封勝利投手は、大竹が4人目。村上、伊藤将、才木に続いてのもので、完封勝利投手4人は今季12球団最多だ。
▼阪神のチーム完封勝利は今季12度目で、ヤクルト13度に次ぎ両リーグ2位。70年にマークした22度に到達する勢いだ。