<阪神7-2広島>◇28日◇甲子園
阪神村上頌樹投手(25)が、打って投げての大車輪で7勝目を挙げた。
1カ月ぶりの白星をアシストしたのは、自らのバットだ。
1点リードの6回2死一、二塁で、広島ケムナから左前打。4回の右前打に続く快音で、プロ初のマルチ安打を決めた。「打点入らんかった…って感じで。チャンスだったんで、ちょっと(打点が)欲しかったですね」と一塁ベース上で笑った。満塁機をつくり、近本が押し出し四球。中野、森下の連続適時打で一挙4得点のビッグイニングを演出し、勝利を決定づけた。
「(代打が)あるかなと思ったけど、いかせてくれた。『打つ』という気持ちで。つなごうと思っていました」
智弁学園(奈良)3年時、高松商(香川)とのセンバツ決勝の延長11回、甲子園でサヨナラ二塁打を放った。高校、大学のチームメートが「頌樹のバッティングは野手に負けてない」と口をそろえる打棒。普段は打撃練習をほとんど行わないというが、大事な首位攻防第1ラウンドで、プロでも健在のセンスを発揮した。
この日、母校の智弁学園は奈良県大会で2年ぶり21回目の優勝。甲子園出場を決めた。中継を見届け、小坂将商監督(46)に「おめでとうございます。自分も負けないように頑張ります」とLINEを送った。「後半戦初戦、絶対勝つという気持ちだった」。後輩たちがつかんだ吉報にハートを燃やし、腕を振った。
本業もバッチリだった。3回に逆転を許したが、その後は踏ん張り、7回5安打2失点。103球の粘投で大竹に並ぶチームトップの7勝だ。1年目の21年に初黒星を喫した広島からは、3度目の対戦で初勝利を挙げた。「10勝したいと思ってるので、あと3勝」と満足はしていない。お立ち台では夏の甲子園に挑む母校とともに「もっともっとアツい夏にしたいなと思います!」と誓った。若武者が「二刀流」で輝き、再奪首を導いた。【中野椋】
▽阪神岡田監督(村上について)「2点は取られましたけど、この時期7回までね、100球、本当に良く投げたと思いますね。本人は投げるゲームは全部勝つつもりでいるんじゃないですかね。前半も良かったですけどね、継続して後半もやってくれると思います」