<阪神7-2広島>◇28日◇甲子園
阪神森下翔太外野手(22)がプロ初の4安打と3打点の大活躍で広島の連勝を10で止め、一夜で首位を奪い返す大ヒーローになった。
大事な首位攻防第1ラウンドで初回の先制打に続き、1点を追う3回は走者2人を置いての右前打を相手が後逸する“ラッキーな逆転決勝打”。6回にもダメ押しの2点打を放つなど、4試合連続の3番起用に応えた。長期ロード前のラスト甲子園で、きょうあすも新井カープを連倒し、一気の首位固めといきたい。
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持ってる男・森下の日だった。3点リードの6回2死満塁。戸根のカーブをフルスイングでとらえた。強い打球はイレギュラーバウンドし、一塁手を強襲する右前への2点タイムリーとなって勝利を決定づけた。左へ中へ真ん中へ、広角打法がさく裂。プロ初の猛打賞も超え、球団新人では19年8月4日の広島戦で近本が放って以来の4安打を決め、3打点の大暴れだ。
「人生でも4安打は初めてだと思う。大事な試合で打てたのはよかった」
“ラッキーな決勝打”も森下デーの象徴だった。初回に先制打を放ったが、3回に村上が逆転を許した。そして迎えた1点を追う3回1死一、二塁。野村の外角低め変化球を強振し、低いライナーを右前に運んだ。ここで右翼の野間がバックホームを狙ってチャージをかけたが、まさかの後逸。同点と逆転の走者2人が一気に生還する“打点0の2点三塁打“になった。
「絶対に自分で決めてやろうと、強い気持ちを持っています。ラッキーなヒットだけど、エラーだとしてもヒットだとしても良かったと思う。チャンスはこだわりたいので」
学生時代から持ってる男だ。東都リーグの中大時代も、1年春の東洋大戦の初打席で放った初安打が初タイムリー。大学最終戦の日大戦は最終打席で左翼越えにソロ。ドラフト会議前日の猛アピールが岡田監督の目に留まり、堂々の1位指名を勝ち取った。「野球では持っているなと思うところもある」と胸を張る。岡田監督もキャンプ時から抱いていたという「3番森下」ズバリにご満悦。相手の右左に関係なく打つ姿に「今日、半年後に実現したな。やっとな」と喜んだ。
寝る子は良く打つ子だ。日々、高い睡眠の質を求めてやまない。理想は10時間睡眠で最低でも8時間は寝る。「なるべくスマホもいじらない。寝られない時もあるけど、何も考えないように、眠くなるように頑張るしかないです」。心静かに自制してのフル充電が、活躍の秘訣(ひけつ)だ。
夏の長期ロード出発前のラスト甲子園は、大事な広島との首位攻防3連戦。森下のバットで、前日奪われたセ界1位を一夜で奪い返した。3番4試合の打率は驚異の4割1分2厘。プロ最長の7試合連続安打継続中だ。「あと2試合勝ち切って、必ず首位でいきたいです」。背番号1が「アレ」に欠かせないピースになってきた。【三宅ひとみ】