<阪神4-2広島>◇30日◇甲子園
近本さん、さすガっス! 阪神のリードオフマン近本光司外野手(28)が、走攻守で輝きを放った。まずは守備だ。初回、1死から広島の2番菊池が中堅手前ややライト寄りに飛ばした打球に、猛ダッシュで前進。体勢を崩しながらスライディングしてキャッチし、甲子園の虎党をドッと沸かせた。7月初旬の右肋骨(ろっこつ)骨折の影響を感じさせない体を張ったプレーで相手に流れを渡さなかった。
「怖さがあるのかないのかわからないですけど、痛くなったら痛くなったでいいと思う。別に今は気にしている段階ではないです」
攻撃では先制劇を演出した。3回、1死二塁から大瀬良の148キロ直球を捉え、6試合連続安打となる中前打で一、三塁と好機を拡大。中野の打席の初球にリーグ1位の15盗塁目となる二盗を決め、中野の内野ゴロの間に三塁走者の小幡が生還した。持ち味の打力と足を生かして3試合連続で先制点に絡む働きをみせた。「イメージした打球が打てている」と、同点の6回には先頭で右前打を放ち、4試合連続のマルチ安打を記録。直後の森下の勝ち越し2ランにつなげた。
近本は7月22日のヤクルト戦で約3週間ぶりに復帰後、走攻守にわたる奮闘ぶりも光り、チームは後半戦序盤の8試合で5勝2敗1分けと再び上昇気流に乗った。2カード連続勝ち越しに貢献し、「勝つことはすごい大きい。相手がどこだろうが勝つことが大事だと思う。勝ち越したのは大きいです」と胸を張った。
この日は近本が社会人時代に所属していた大阪ガスが冠協賛の「さすガっス! ナイター」として実施され、試合前には同チームの後輩、広島末包とともに同社からの花束を受け取った。見事な活躍で勝利で飾り、恩返しに成功した。帰ってきた背番号5が、「さすが」のプレーを連発し、“火付け役”としてチームに勢いをもたらしている。【古財稜明】