【阪神】「どこと優勝争いしてるの?」岡田監督、輝外し鬼采配で18年ぶり「アレ」までM29

広島に勝ちマジック29を点灯させた岡田監督(中央)は、小野寺(左)と佐藤輝(右)を迎える(撮影・加藤孝規)

<広島3-5阪神>◇16日◇マツダスタジアム

阪神が接戦を制し、優勝マジック29を点灯させた。前日15日に悔しい敗戦を喫した岡田彰布監督(65)が、鬼になった。苦言を呈していた佐藤輝明内野手(24)をスタメンから外し、小野寺暖外野手(25)を初めて三塁で起用。試合前から激しく動いた。2回には近本光司外野手(28)の適時打などで4点を奪取。粘る広島を振り切った。6年ぶりに夏の長期ロード勝ち越しも確定させた。

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18年ぶりの「アレ」へのカウントダウンが、ついに始まった。9回2死、守護神岩崎が会沢を一ゴロに封じ、ゲームセット。その瞬間、阪神に10年以来13年ぶりとなる優勝マジック「29」が点灯した。節目の勝利にも岡田監督は「まだまだそらあれよ、全然関係ないよ。そこまで先は見てないからなあ」と涼しい顔で一喜一憂しなかった。

指揮官は鬼と化し、非情采配に打って出た。佐藤輝をスタメンから外し、好調小野寺を1軍では初の三塁に抜てきした。背番号8は前日15日の同戦で2点を追う8回の無死二、三塁から3球で空振り三振。守備でも4回1死から失策をするなど攻守で精彩を欠いた。指揮官は「負けたから代えやすかったよ。昨日(宿舎に)帰って決めとったよ」と明かし「あんなことしてたら試合出られへんようになるよ」とくぎを刺した。

佐藤輝は7月上旬の1軍再昇格後では初のベンチスタートで、出場機会もなかった。指揮官は「今日も最後なあ、小野寺の(打順の)とこ行くつもりやったけど、やっぱ回ってけえへんわな。そういうことやろ?」。9回2死一、二塁で2番中野が空振り三振に倒れ、目前で名誉挽回のチャンスを逃した。

小野寺は今季ウエスタン・リーグで38試合中13試合で三塁で出場していたが、1軍での起用にも役割を全うした。糸原の練習用グラブを拝借し、4回まで三塁に就いた。4回先頭上本の三塁線寄りのゴロを捕球し、持ち前の強肩を発動して一塁へ鋭い送球でアウトに仕留めた。打席では5打数無安打に終わったが、1度の守備機会で堅守で貢献してみせた。

大型連勝の勢いは1度途絶えたが、接戦をモノにし、夏の長期ロードは12勝2敗で17年以来6年ぶりとなる勝ち越しを確定させた。指揮官は報道陣の「優勝争いの中、普通のプレーが難しくなってくるか?」との問いに「え、どこと優勝争いしてるの? 分からんけど。俺らは1つずつ勝っていくだけやんか。別に優勝争いとかしてないで」と白い歯をこぼし、帰りのバスに乗り込んだ。このまま着実に勝利を重ね「アレ」へとまっしぐらに突き進む。【古財稜明】

▼阪神が広島に勝ち、優勝マジック29が点灯した。2位以下で自力Vが残っていた広島は残り全勝で92勝48敗3分け、勝率6割5分7厘。阪神は残り37試合のうち広島戦8試合に敗れても29勝すれば92勝47敗4分け、勝率6割6分2厘で上回る。00年以降、セ・リーグで最初にマジックが出て優勝を逃したのは07年中日、08年阪神、10年阪神。2度続けている阪神は今季逃げ切れるか。なお、現日程の最短Vは9月5日。