<巨人1-8阪神>◇25日◇東京ドーム
因縁の東京ドームでダメ押し弾だ。阪神近本光司外野手(28)がプロ5年目で初となる2戦連続アーチを描き、勝利を決定づけた。
6点リードの8回1死。巨人3番手田中千の150キロ直球を右翼席へたたき込んだ。「イメージはしていましたけど、今やりたいことが100%できたという感じです」。移動日を挟み、23日中日戦(京セラドーム大阪)に続く8号ソロでG党を静まりかえらせた。
悪夢再現か、とあわやの場面もあった。6回の第4打席で左腕高橋の139キロ直球が顔面付近を通過。ギリギリで跳びはねてかわすと、グラウンドにうつぶせで倒れ込んだ。同球場では7月2日の対戦で高梨から死球を受けて右肋骨(ろっこつ)を骨折し、戦線離脱に追い込まれた。この日の試合前にはファン向けに誹謗(ひぼう)中傷や、やじなどに関する注意喚起も行われたが、虎党からはたまらずブーイングも起きた。
それでも背番号5は冷静だった。「(危険な投球は)覚えていないです」。しっかり見極めて四球出塁すると、すかさず2番中野の2球目にリーグトップを独走する23盗塁に成功。捕手の悪送球で一気に三塁まで進み、足でかき回した。
3回にも森下の先制2ランを呼び込む二塁打で出塁。4打数2安打1打点で、今季36度目のマルチ安打も決めた。選手会長がバットと足で持ち味を存分に発揮し、痛快なG倒に一役も二役も買った。【波部俊之介】