そら甲子園Vがベストよ-。優勝マジック「5」を点灯させている阪神が、最短14日の「アレ」達成を目指し、12日からの巨人3連戦(甲子園)に臨む。岡田彰布監督(65)が前回指揮を執った05年も甲子園の巨人戦で優勝を飾っている。今回も宿敵相手に本拠地で胴上げを見せつけ、地元の虎党と18年ぶりの歓喜の瞬間を共有する。
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岡田監督は18年前のリーグ優勝決定時を思い返し、苦笑いを浮かべた。「分からんよ、そんなのお前。そんなうまいこといけへんよ」。05年は9月29日の甲子園巨人戦で歓喜の瞬間を迎えた。現時点で最短Vは14日。くしくも舞台、相手は前回と同じく本拠地で巨人だ。宿敵相手のペナントレース総仕上げ-。最高のシナリオを求める報道陣を巧みにいなしつつ「まあ相手も巨人やし、ちょうどええのはええけど」と笑った。
聖地を埋め尽くす虎党の前で胴上げされるに越したことはない。これまで5度のリーグ優勝のうち、敵地での優勝決定は85年の1度のみ。指揮官も「そら(甲子園Vが)ええけど。それは相手次第でもあるしなあ」。優勝マジックは5。仮に巨人戦で3連勝を決めても、2位広島が12日からのヤクルト3連戦で2勝以上を挙げれば、「アレ」は15、16日の敵地広島戦での可能性が極めて高くなる。とはいえ、甲子園Vに期待が膨らむのは致し方ない。
シーズン大詰めの9月はここまで負けなし。2位広島とのゲーム差は11まで広げた。指揮官は終盤での強さの要因について「負けてても何か追いつくみたいな雰囲気っていうか、徐々にそないして出てくるよな。パーンとフォアボールでも出たら、『よし』ってなるやんな」と納得顔だ。
若手主体のチームが地に足をつけ、優勝できる集団へと成長。「俺が思ってる以上やで、それは。1年目からな。みんな役割分担が分かって、ええ意味の競争(ができている)やろな、おーん」と目を細め「まだまだそら、若いやつ多いし、もっと力つけると思うけどなあ」とさらなる進化も予告する。
チームは破竹の8連勝中。貯金は岡田政権最多タイの33で、03年以来20年ぶりの貯金34も目前に迫る。12日からの巨人戦3連戦を3連勝で優勝すれば、セ・リーグでは初の2桁連勝V達成となる。「アレ」への最終局面を迎えているが、指揮官は「もう何も言わへんよ、そんなん。別に何も言うてないし」と選手に全幅の信頼を寄せる。
いよいよ「アレ」ウイーク。最短Vを決め、甲子園を歓喜の渦に巻き込む。【古財稜明】
◆大型連勝で優勝決定 過去最長は58年西鉄(現西武)の13連勝Vだ。この年、西鉄は南海(現ソフトバンク)に7月24日、この年最大となる11ゲーム差をつけられた。ここからエース稲尾和久が、球宴明けに17勝1敗と熱投を続ける。チームは9月14日大毎(現ロッテ)戦から勝ち進み、28日の首位攻防南海戦に勝ってついに首位浮上。10月2日の近鉄ダブルヘッダーに○○で連勝を13とし、ついに優勝を飾った。10ゲーム差以上を覆しての栄冠は、2リーグ分立後初の快挙だった。2桁連勝での優勝は、これが球界唯一である。