【ソフトバンク】柳田悠岐“秘打”で決勝打「ビリヤードみたいやなと。うわ!って感じでした」

ロッテ対ソフトバンク 3回表ソフトバンク1死三塁、左適時二塁打を放った柳田は塁上でポーズ(撮影・鈴木みどり)

<パ・CSファーストステージ:ロッテ1-3ソフトバンク>◇第2戦◇15日◇ZOZOマリン

ソフトバンクが逆王手だ。引き分け以下で終戦だったロッテとのCSファーストステージ第2戦を制し、1勝1敗で第3戦に持ち込んだ。

同点の3回、3番柳田悠岐外野手(35)がビリヤードのジャンプショットばりの“秘打”で決勝打。先発の有原航平投手(31)は6回1失点と好投し、日本ハム在籍時の19年からのロッテ戦連勝を9に伸ばした。前回CSファーストステージ初戦に負けた19年は逆転突破から日本一まで駆け上がった。再び奇跡を起こしにかかる。

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柳田の“秘打”がさく裂した。同点の3回1死三塁。ロッテ西野の内角低めスライダーに体勢を崩しながらスイング。バットの先端でこすった打球は左翼線にポトリ…。まるでビリヤードのジャンプショットのように白球を上からたたきつけ、鋭い回転で逆方向に運んだ。

柳田 先に当たったのでビリヤードみたいやなと。うわ! って感じでしたけど、いいところに飛んでくれたので良かったです。

決勝二塁打。二塁ベース上ではビリヤードショットのしぐさで自軍ベンチに喜びを表した。「チャンスで回してくれたのでなんとかかえしたいと。気持ちで打ちました。はい」。これでCS通算31打点とし、ソフトバンクの先輩でもある内川聖一氏に並んだ。「いやもう、偉大なる大先輩に並べたのはうれしいです」。自然と声が弾み、白い歯がこぼれた。

第1戦で敗れ、崖っぷちで臨んだ第2戦。柳田のバットが勝利を呼び、これで1勝1敗の五分に戻した。ファーストステージ突破へ逆王手。「明日また頑張ります」。一段と引き締め、主砲は球場を後にした。

前日は特大2ラン。一夜明けてのV打に、藤本博史監督(59)も「柳田は状態は悪くないのでね。今日はみんなが一生懸命に戦ってくれたし、集中していたね」とたたえた。16日の第3戦で運命が決まる。指揮官は「いやもう、勝つしかないので。全力でいきます」。勝てば宿敵オリックスへの挑戦権が得られる。

ファーストステージの初戦で敗れた後に突破したのは、プレーオフ制度が始まった04年以降で3チームのみ。その3チームのうち、2チームがソフトバンクだ。直近では19年に黒星発進から2連勝し、ファイナルステージ進出。そのまま3年連続日本一に輝いた。あの快進撃を再び-。柳田が奇跡を呼ぶ。【只松憲】

▼柳田が3回に決勝二塁打を放ち、CSは通算31打点。内川(ソ→ヤ)に並ぶプレーオフ、CSの最多打点となった。プレーオフ、CSの通算記録は内川が安打、本塁打、打点、勝利打点の4部門でトップだが、柳田は安打が2位の47本、本塁打が2位タイの9本、打点が1位タイの31打点、勝利打点が3位タイの5度。4部門すべて3傑入りし、内川に迫っている。

<柳田の珍打アラカルト>

★「ビジョン破壊弾」(15年6月3日DeNA戦) 6回に三浦(現監督)から、中堅へ特大の150メートル弾。大飛球はハマスタの大型ビジョンにぶち当たり、直撃部分が故障。画面はしばらく黒くなったまま映像が映せない状態になった。「(画面の黒い部分を見て)分かりやすかったですね。あそこまで飛んだかって。真芯というわけじゃなかったんですが。風でしょ。気持ちいいですね」。飛距離を含め、柳田の本塁打は驚異的な1発が多く、ネット上では「#変態ホームラン」とつくことが多い

★「G線上のアリア」(17年6月6日ヤクルト戦) 延長10回2死三塁、左腕久古の内角球にバットを合わせると、打球は飛距離10メートルでコロコロと三塁線に転がり、野手がファウルにしようと見守ったが、フェアゾーンでピタリと止まる珍サヨナラ打。「奇跡。打球はめちゃくちゃダサかったけど」

★「無回転打球」(20年7月4日日本ハム戦) 9回に左腕吉川のボールをバットの真芯でとらえると、ライナーの打球は揺れながら中堅手を襲い、西川が後ろにそらして三塁打に。「得点に絡む安打だったし、グラウンドを駆け回りました。勝ちに貢献できてよかった」

○…メッツ千賀が古巣ソフトバンクのCSファーストステージ第2戦を現地観戦した。試合開始後にZOZOマリンへ訪れ、スタンド上段でかつての仲間が戦う姿を見つめた。決勝打の柳田は「いましたね。気づかなかったですけど、一回りかっこよくなりましたね」と笑顔だった。千賀は昨オフに海外FA権を行使してメッツに移籍。今季は29試合に先発し12勝7敗、防御率2・98、202奪三振の好成績を残した。

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