<プロ野球ドラフト会議>◇26日
滝川二の右腕・坂井陽翔(はると)投手(3年)は、楽天から2位指名を受けた。
指名の瞬間、思わず笑みがこぼれたが、すぐに表情を引き締めた。「(プロに)入ってからの活躍が目標なので。高校生(からプロ入りする)は全員がライバル。勝つ自信はあります」と言い切った。中でも意識するのはソフトバンク1位の大阪桐蔭・前田悠伍投手(3年)だ。新チーム結成後、練習試合で対戦したが「全然レベルが違う。特にインコースの真っすぐは印象的でした」と振り返る。今春のU18W杯高校日本代表候補合宿で同僚だった左腕とは、同じパ・リーグ。「プロで対戦したときは、自分に勝ちをつけられたら」と燃える。
186センチの長身から投げ下ろす最速149キロのストレートを中心に、スライダー、カット、フォークなど変化球も多彩。高校入学時は最速129キロだったが、ウエートトレーニングなどを経て149キロと大幅にスピードアップした。プロでは「160キロを出したい」と目標は高い。
指名後は、氷丘南小2年のときからともにプレーする田村武琉捕手(3年)から祝福された。坂井は、田村が誘って野球を始めた。「僕に野球を教えてくれなかったら、ここまで来れてなかったし、どんなときでもそばにいてくれて支えてくれた。そこは僕がプロの世界で活躍して恩返しするしかないと思っています」と坂井。指名直後に涙を流した田村は「彼が小、中学時代に(エースになれないなど)しんどかったのも、頑張る姿も知っているので…」と涙の理由を明かした。
今夏は兵庫大会準決勝で明石商に敗れた。坂井は、敗退後もプロ入りを目指してパーソナルトレーナーの指導の下、2日に1度はジムでトレーニングを続けている。体重は入学時の72キロから87キロまで増量。けがしない体づくりを目指し体幹などを鍛え「計ってませんが、球速も増している感覚はあります。変化球もキレとか戻ってきた感じ」と手応えをつかんでいる。体作りと並行して、それに合う投球フォームも模索。「理想のフォーム」として二段モーションに取り組んでいる。
楽天には田中将、則本や岸ら本格派の右投手が在籍。お手本には事欠かない。服部大輔監督(37)は「いずれはジャパンに選ばれるようなスケールの大きな投手になってほしい」と期待した。【高垣誠】
◆坂井陽翔(さかい・はると)2005年(平18)4月5日生まれ、兵庫県加古川市出身。小2から野球を始め、中学時代は播磨ボーイズでプレー。滝川二入学後に本格的に投手に挑戦。甲子園出場経験はない。遠投110メートル、50メートル走6秒2。186センチ、87キロ。右投げ右打ち。