【オリックス】由伸さん、勝ちました 宮城大弥「勝ったらやり返せると思って気合」

オリックス対阪神 阪神戦に先発したオリックス宮城(撮影・藤尾明華)

<日本シリーズ:オリックス8-0阪神>◇第2戦◇29日◇京セラドーム大阪

オリックス宮城大弥投手(22)が気迫の投球で今シリーズをタイに戻した。初戦をエース山本がKOされ、重苦しい雰囲気の中で2戦目のマウンドに立った。4回2死一、二塁のピンチで際どい判定もあったが、最後はこん身のフォークでノイジーを空振り三振。6回まで4安打無失点の好投で山本のリベンジを果たした。

いつもの宮城とは、別人だった。味方が1点を先制した直後、4回2死一、二塁でノイジー。2-2から投じた内角クロスファイアがギリギリでボール。膝を折り、悔しがったが、すぐに切り替えた。フルカウントから会心のフォークで空振り三振を奪った。

その瞬間、普段の穏やかでちょっととぼけた表情をかなぐり捨てた。ほえ、左こぶしを握りしめ、感情を爆発させた。6回4安打無失点。鬼気迫る104球だった。

「由伸さんが負けてしまったので、勝ったらやり返せると思って気合入れました。ちょっと悔しい気持ちもありましたし。しっかり勝たなきゃ、次はビジターになるので」

負けられない登板だった。前日28日の開幕戦は、山本が6回途中自己ワーストタイ7失点で降板。ダメージ払拭へ力を振り絞った。

同じカードで投げる時はよく「頑張れ」と声をかけてくれ、頼りになる3歳上の山本。「ついていったら問題ない」と、背中を追ってきた。大エースの無念を思い、優しきサウスポーも燃えた。

4回、ノイジーを封じたフォークは完全習得を目指す変化球。「まだまだ完全ではないですし。もっともっと上を目指さなければいけない球でもあるので。そういう場面で投げられたというのはしっかり自信にしてレベルアップできたらなと思います」。勇気をふるった選択で最大の危機を切り抜け、阪神から初勝利を挙げた。

リーグ3連覇の優勝のビールかけは体調不良で参加できず。仲良しの紅林が、宮城の顔がプリントされた缶バッジを左胸につけてそこにビールをかけてくれた。「面白かったです」と紅林のアイデアを喜び、ビールかけ後に「ありがとう」と連絡した。日本一のビールかけを地肌で浴びることだけは、絶対に譲れない。

昨年のヤクルトとの頂上決戦。日本一を決めた最終第7戦の勝ち投手が、宮城だった。2年連続の歓喜へ。「流れをいったんこっちに持ってこられると思う」快投から、進撃が始まった。【堀まどか】