新生ジャイアンツが「体内時計」を破壊する。巨人が10月31日、秋季キャンプ(1日~14日)のため宮崎入りした。
指揮官として初めてのキャンプを迎える阿部慎之助新監督(44)は、異例ともいえる午後スタートの妙案を明かした。ナイター中心のシーズンから逆算した発想で、野球界の常識に一石を投じるアイデア。秋季キャンプ最終クールでテストして、手応えがあれば春季キャンプでも採用するという。
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阿部新監督が妙案を口にした。宮崎入りする搭乗直前、秋季キャンプを見据え斬新かつ独創的なアイデアを明かした。「体内時計をぶっ壊そうと。全体練習は(午後)1時開始にする。そういう日もつくろうかと思っている」。キャンプでは異例ともいえる午後スタートを、最終クールに1、2度テストするという。
着想は、シーズンを戦う上でナイター時間からの逆算だった。「(例年)毎日朝早くて、10時半からブルペン入るでしょ。でも(シーズンで)投げないから、その時間。だから、ちょっとだけずらす」と繰り下げる。例年、若手が早出を終え全体でウオーミングアップ開始するのが午前9時台。午前中に投手はブルペン投球、野手は打ち始めるのが慣例だが「下手すりゃ10時ぐらいまで寝て、ナイターの時と同じ動きができる。(早朝)目が覚めても『あ、今日ゆっくりもう1回寝られるわ』みたいな」と、ご法度の“2度寝”をも歓迎した。
野球界の常識に一石を投じる「破壊」は「創造」のためにある。「自分の時間をあげる。たくさん準備する時間を」と個別練習や休息に充てることで有意義に利用。選手の反響が良ければ春季キャンプでも採用するという。大前提として「個人の技術向上。それ以外にない。コンセプトはクッタクタになるまでやる。質より量とか量より質ってあるんだけど、両方だね。自分のためにやって欲しいよね」と第1クールは通常の早出練習も実施。個々のレベルアップを促しながら、対内時計にまでメスを入れ徐々に“アベノミクス”を施していく。【栗田成芳】
<主なキャンプ改革>
★「新庄殿の8人」 23年春の日本ハム。新庄監督がさまざまな専門家による臨時コーチをキャンプに招いた。元阪神の藤川氏、スポーツ庁の室伏長官、元陸上10種競技日本王者の武井氏らが訪問。
★全選手合同ノック 21年春の巨人。原監督が1次キャンプ最終日に異例の1~3軍合同ノックを敢行。同年の「1Team!~和と動」のスローガン通りに結束を深めた。
★初日に紅白戦 中日落合監督が就任1年目の04年春に実施。オフも選手に自覚を持たせて調整させる狙いで、エース川上や岩瀬ら主力が登板。翌2日も紅白戦を組んだ。ロッテも19年春に井口監督が実施。涌井と石川が先発し、藤原ら3人のルーキーが出場した。