【阪神】中野拓夢、世界一からの日本一「野球人生の中でもいい財産」「平常心」でつかんだ

オリックス対阪神 5回表阪神2死二、三塁、中野(左)は大山の遊安打で生還し、近本と喜ぶ(撮影・上山淳一)

阪神中野拓夢内野手が日本一もつかんだ。世界一に輝いた3月のWBCに続く、ダブルの歓喜だ。「世界一になってリーグ(優勝)して、最後は日本一だけ。これだけいい思いをできたのは、自分の野球人生の中でもいい財産になる」。日本シリーズも2番を勤め上げ、打率3割2分で勝利に貢献。3月とはまた違った頂点の景色をかみしめ、激動の23年を最高の形で締めた。

いい時ばかりではなかった。8月には25打席無安打の苦しい時期も経験。打ち方を見直すなど、打開方法を模索した。だが、「そこがあまりよくなかった」と振り返る。「いい意味で考えない。どうしてもエラーしたり打てない時は、細かいことを考えてしまう。考えすぎて、またミスをしてしまったりするので」。超満員の甲子園で、重圧をはね返すのは「平常心」と気付いた。壁を乗り越えて、初の最多安打も獲得した。

シーズン143試合、CS、日本シリーズ全てフルイニング出場。WBC出場選手では球界初の“完走”だ。来季目指すは球団初のリーグ連覇。先頭に立ってチームを引っ張り、黄金時代を築く。【波部俊之介】