心も体も香りも? 目指すは大山さん! 阪神前川右京外野手(20)が、大山悠輔内野手(28)のメンタルを習得し、飛躍を誓った。20日に兵庫・西宮市内の球団施設で契約交渉に臨み、350万増の年俸850万円でサイン。大山推しのルイ・ヴィトンの香水を自らへのご褒美にし、野球の取り組みも大山流で磨くことを明かした。今季は1軍デビューも、体調不良やメンタルの上下が課題となった。来季は大山仕様で1軍定着を目指す。(金額は推定)
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カーキ色のスーツを身にまとった前川はニコニコしながら椅子に腰かけた。70%アップで契約を更改。1年間がむしゃらにバットを振り続けたご褒美は、大山からの言葉がきっかけだった。
「香水を買いたいです。ちょっとヴィトンに行きたいなと(笑い)。大山さんもかんきつ系と言っていたので、間違いないです」
約4万円で販売されている高級ブランド、ルイ・ヴィトンの香水。20歳にとって大きな買い物だけあって、わくわくを隠しきれない様子だった。憧れの先輩におすすめされた香水をシュッとひと吹きすることを想像し「もう爽快になります!!」。モチベーションアップのアイテムとして、奮発する。
香水の知識だけでなく、野球の取り組みでも学んだ。5月30日の西武戦で「6番DH」で1軍デビュー。1軍11打席目の楽天戦でプロ初安打を放つなど6月の月間打率は15試合で打率3割5分8厘。だが、7月の月間打率は15試合で1割台と振るわず、ベンチで涙を流した時もあった。
「いいことも悔しいこともたくさんあった。(課題は)メンタルの上下。めちゃくちゃ悔しくて、どうしたらいいかなと思った」
一方でレギュラーシーズンを4番でフル出場した大山の姿に気づきがあったと言う。「全力疾走していたり、打っても打たなくても、気持ちの面で上下しない。そういうところがレギュラーで1年間座れる選手。自分はそこが一番足りないので安定させたい」と大山スタイルを身につけていく決意だった。
8月は体調不良で2軍降格。高知秋季キャンプで岡田監督は「そら戦力なる、元気やったら」と期待をかけていた。本人ももちろん、理解している。「しょうもない事で抹消になった。体調管理をしておけばもっと1軍でやれたのでもったいなかった」と同じ轍(てつ)は踏まない。
オフは自らと真剣に向き合うため、基本的には1人で体を追い込む予定。「弱いところを鍛えて、体の芯を強くしたい」。身も心も強くなり、少しでも目標の先輩に近づく。【三宅ひとみ】