こちらも、負けてたまるか大作戦! 阪神ドラフト1位下村海翔投手(21=青学大)が2日、地元の兵庫・西宮市の河川敷で自主トレを公開した。即戦力として期待される右腕は、新年の目標を漢字1文字で「勝」とした。箱根駅伝で往路優勝を決めた母校の陸上競技部にならった「負けてたまるか」の精神で、プロ生活のスタートダッシュを決める。
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下村は、ほとんど迷わずペンを走らせた。今年の目標を漢字で問われ、色紙に記したのは「勝」の1文字。幼少期から慣れ親しんだ武庫川の河川敷で、新年の誓いを立てた。「やっぱり負けたくない。何事も勝ちにこだわって、向上心を持ってやっていきたい」。
自主トレとほぼ同じ時間帯に行われた箱根駅伝で、母校・青学大が2年ぶりの往路優勝。今年は「負けてたまるか大作戦」を掲げて話題になった。下村自身も負けたくないことについて「基本的には全部です」とキッパリ。1年目にプロ初登板初先発で白星を挙げると、球団のドラフト1位投手では初となる。「投げる試合は全部勝ちたい。そこを目指すというより勝つことを目標に頑張りたい」とドッシリ構えた。競技は違えど「負けてたまるか」の精神をマウンドで見せる。
9日から新人合同自主トレを控える中、現在のテーマは「ケガをしない体作り」。昨年12月23日に東都大学野球の優勝祝賀会などで対面した同大学OBヤクルト石川やオリックス杉本らから「ケガ防止」の重要性を教わったという。
「皆さんが常々言われるのが、ケガだけはするなと。打たれる打たれないは正直、プロに入ったら絶対あること。ケガをしたら何もないからと言われて。ずっとそれは頭に入れてやっていきたい」
朝、夜の柔軟運動はドラフト指名後の日課。トレーナーの指示を仰ぎながら肩周りや肩甲骨など、可動域の改善などに取り組んでいる。現在の自主トレもストレッチがメイン。中学時代の同級生とともに公開したこの日も、ランニング後に入念に体を伸ばしていた。
青学大では右肘を故障し、1年以上に及ぶリハビリも経験。故障の苦しみは身に染みて理解している。強い身体を手に入れ「勝ち」を目指す1年目にする。【波部俊之介】
○…下村は例年と変わらず家族だんらんの年末年始を過ごし、プロ1年目に向けて充電した。「(家族から)頑張れとか、おめでとうとはたくさん言われたんですけど、あまりそこに触れることなくというか。いつも通り過ごさせてもらいました」。すき焼きを食べるのが家族の恒例ながら、今年は代わりにうなぎを食べてパワーを注入。「おばあちゃんが用意してくれました」と笑顔で明かした。
◆青学大陸上競技部「○○大作戦」 原晋監督(56)が大学3大駅伝のたびに恒例で発表する作戦名。箱根駅伝では12年度の「マジンガーZ大作戦」に始まり、他に「ワクワク大作戦」や「サンキュー大作戦」「やっぱり大作戦」などユニークな作戦名が注目された。2年ぶり7度目の総合優勝を目指す今大会は「やっぱり負けると面白くない」とし、「負けてたまるか大作戦」を掲げている。