プロ野球の12球団監督会議が16日、都内で開かれ、シーズンに向けて意見が交わされた。「球界のご意見番」阪神岡田彰布監督(66)はヒットやエラーなどを判定する記録員への注文など「3つの提言」を予告通りに行った。球界きっての頭脳派監督は、過去にも数々の提案で球界を動かしてきた。
◆試合前の先発メンバー表交換「バタバタ」だからタイミング変更
オリックス監督だった11年5月21日阪神戦。試合前の先発メンバー表交換で審判団に「なんでや?」と問いただすシーンがあった。
焦点は、セとパで違うアグリーメント(協約)。当日のベンチ入りメンバー25人(当時)を審判に提出する時間は、パは試合1時間前に審判控室に持ち込み、先発メンバー表はビジターチームの打撃練習終了時に本塁で行われた。一方のセはベンチ入りメンバー、先発メンバー表とも試合30分前に本塁で提出するのが決まりだった。セとパで30分のタイムラグが出るので、「この差は何や」と岡田監督。
さらに6月25日ロッテ戦では「練習後のバタバタしたタイミングに(メンバー表交換を)やるのはどうなのか」と審判団に意見。このシーズン後半戦からは防球ネットなど用具の片付けが終わり、グラウンドが落ち着いた時点で両軍監督が先発メンバー表を交換するように変更され、観客も見えやすくなった。
翌12年シーズンからはセ、パとも、試合前の監督同士による先発メンバー表交換を野球規則通りに試合開始5分前に行うことになった。
◆野手がベースふさげばセーフに「そら、当然やろ」走塁の判定基準が変更
きっかけは昨年8月18日のDeNA戦で、9回に阪神熊谷の二盗が阻止された場面。セーフの判定がリプレー検証でアウトとなった。ベースカバーに入った遊撃手京田の足が二塁をふさぎ、走者とも接触したが、審判団は「故意ではなく走塁妨害には当たらない」と判定。岡田監督は鬼の形相で審判団に詰め寄り、試合後も「しゃべることないわ!」とカンカンだった。
阪神球団が意見書を提出し、2日後に杵渕セ・リーグ統括が回答に訪れた。岡田監督は「オレの言うたことが、ちょっとは検討することになったんちゃう? わざわざ日曜日にトップが来るということは、やっぱりあれじゃあかんっていうな」とニヤリ。
これを受け、9月の実行委員会で野手が向かってくる走者に対して守備側がベースを完全にふさいだ場合、不可抗力でもタイミングを見てセーフとして判定するよう基準が変更された。岡田監督は「そら、当然やろ」。