駒大新監督に香田誉士史氏が就任へ 駒大苫小牧監督として史上6校目となる夏連覇果たした名将

香田誉士史氏(2023年11月15日撮影)

東都大学野球リーグ1部で通算27回の優勝を誇る駒大の新監督に、駒大苫小牧(北海道)監督として史上6校目となる夏連覇へ導いた香田誉士史氏(52)が就任することが19日、分かった。香田氏は西部ガス監督を務めていたが、23年11月、社会人野球の日本選手権を最後に退任。2月1日から指導を行い、大倉孝一監督(61)は退任する。

北海道の高校野球の歴史を塗りかえた香田氏が、母校で指揮を執る。95年に駒大苫小牧に赴任し、翌年監督に就任。雪国の常識を覆す、雪上ノックなどでハンディを乗り越え、選手たちを「徹底力」と「反骨心」で鍛えあげた。01年夏、同校を35年ぶりの甲子園に導くと、04年夏、北海道勢初の全国制覇。翌05年には57年ぶり史上6度目となる夏の甲子園連覇を果たした。06年夏には、田中将大(現楽天)を擁し、早実との決勝再試合の末、準優勝を果たすなど、強豪校へ導いた名将として知られる。

駒大は全日本大学野球選手権と明治神宮大会を合わせて11回の日本一を誇る名門。元巨人中畑清氏、元西武の石毛宏典氏、元広島野村謙二郎氏、広島新井貴浩監督など、多くのOBを輩出しているが14年秋以来、東都大学リーグの優勝から遠ざかる。昨春は2部に降格。秋季リーグ戦で2部優勝を果たし、東洋大との入れ替え戦を戦い、1部復帰を決めたばかりだった。ベテラン大倉監督から香田氏へ受け継がれ、大学野球界で新たな歴史を切り開く。

◆香田誉士史(こうだ・よしふみ)1971年(昭46)4月11日、佐賀市生まれ。佐賀商で外野手として春夏3度の甲子園出場を果たし、駒大では2度の大学日本一。佐賀商コーチとして94年夏の甲子園優勝。95年駒大苫小牧に赴任。甲子園出場は夏6度、春2度。07年夏の初戦敗退後に辞任し、08年3月退職。08年5月から鶴見大コーチ。12年1月から西部ガスでコーチを務め、17年11月に監督就任。23年シーズン後に退任した。家族は妻と2男。