日本ハム有薗直輝内野手(20)が3日、沖縄・名護で行われた紅白戦の4回に「12球団1号」となるソロを放った。2回にも右越え二塁打を放ち、2打数2安打1打点とチーム初実戦で満点スタート。キャンプ2軍スタートながら将来の4番三塁として期待される高卒3年目スラッガーの猛アピールに、新庄剛志監督(52)も思わず「そらそうよ」。昨季日本一監督の“岡田節”が降臨するほど今季の飛躍に期待した。
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バットを寝かせた有薗が、最短距離でファーストストライクを仕留めた。4回先頭で2ボールからの3球目。「甘い球を狙って強く振りにいきました」と捉えた打球は逆風に負けず、左翼芝生席へ到達した。2回にも初球を右越え二塁打。「2軍スタートだったんで、まずはしっかりアピールしようと思いました」。車で約40分かかる国頭から駆けつけたチーム初実戦で、強烈なインパクトを残した。
一塁側ベンチ前で豪快なアーチを見届けた新庄監督も“おーん”と言わんばかりに拍手を送っていた。「今日の有薗君なんか『おっ!いいじゃない。じゃ、ファースト守らして』ってなったから」。本職は三塁だが、一塁や外野守備にも幅を広げさせてチャンスを与えたくなる打撃に、やや声色を変えて「そらそうよ。アレやろ(笑い)」。岡田節まで飛び出させる、猛アピールとなった。
高卒3年目スラッガーは、オフに打撃フォームを変えた。昨年12月頃から、昨季25本塁打の万波のようにバットを寝かせて構えて振り出す形にした。トップの位置が自然と決まり、無駄な動作がなくなったが、先輩のマネではない。「きっかけは(昨年11月の)秋キャンプ。高さんから、いろいろ教わって試してみました」。昨秋キャンプを視察に訪れた、台湾球界で14年から3年連続本塁打王になった富邦の高国輝コーチの助言を生かした。
確実性が増し、持ち前のパワーも生きる。「昨年は170キロ前半から中盤でした」という打球速度は万波に少しだけ及ばない程度だったが、スイングスピードも上昇。先輩に引けを取らなくなってきたことは、この日の打撃内容で示した。
清宮の故障離脱で混沌(こんとん)とする三塁レギュラー争いに割り込みたい。「(昨季の)最終戦で4番で使ってもらって打てなかったのがオフの取り組みにつながった」。過去2年は1軍で無安打。悔しさをバネに3年目の“アレ”で一気に突き抜ける。【木下大輔】
◆有薗直輝(ありぞの・なおき)2003年(平15)5月21日、千葉県出身。千葉学芸では高校通算70本塁打。21年ドラフト2位で日本ハム入団。22年6月21日楽天戦でデビュー。通算5試合、12打数無安打。185センチ、95キロ。右投げ右打ち。