さあ、ラスト5番勝負! 開幕スタメンを狙う阪神前川右京外野手(20)がオープン戦最後のアピールへ気を引き締めた。
開幕戦まで残すは5試合。左翼争いでシェルドン・ノイジー外野手(29)と一騎打ちの様相を呈する中、ここまでオープン戦打率は2割9分と好調を維持している。19日から始まるソフトバンク戦(ペイペイドーム)に向けて移動。今春キャンプの野手MVPが、開幕の定位置奪取へラストスパートをかける。
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グラウンド外でも、前川の表情には覚悟がにじんでいた。福岡への移動前、スーツ姿で取材に対応。落ち着いた口調で、決意を口にした。
「今まで同様、ちゃんと気を引き締めて。1試合1試合、1打席1打席。しっかり準備して入りたいなと思います」
シーズン開幕まで残すは5試合。19日からのソフトバンク戦2試合、22日からのオリックス3連戦が運命の分かれ道だ。現状、外野陣は中堅近本、右翼森下が当確。残す左翼争いは、前川とノイジーが一騎打ちの様相を呈している。「その辺は僕はなんとも言えないと思うので。ちゃんと自分のできることはしっかりして、結果を残せるように頑張りたい」。地に足をつけ、自分の打席に集中する。
連覇へのカギとして、岡田監督は新戦力の台頭をポイントに挙げてきた。今春キャンプでは前川を野手MVPに選出。指揮官の期待通り、ここまで先発した試合は4戦連続安打、オープン戦打率も2割9分と好調を維持してきた。それでも前川に緩みはない。「まだ打ったらいけない球に手を出したりしている。ちゃんと我慢して、打つべき球をしっかり打てるようにしたい」と課題も自覚する。
29日開幕戦で先発予定の巨人戸郷とは昨季5打席対戦。4打数2安打と好相性を誇る相手だ。一方、ノイジーは18打数3安打とデータ的には前川に分がある。ラスト5試合で最後のアピールが決まれば、いよいよ定位置奪取も見えてくる。
ペイペイドームは、ルーキーイヤーの22年3月にオープン戦でプレーして以来、2度目。「ドーム球場なので、もう1回ちゃんとグラウンド状況とか(ボールの)見え方とかを確認して入りたい」。開幕1軍入りをかけて、がむしゃらにプレーした2年前とは、立場も意味合いも違う。成長を遂げた高卒3年目の20歳。初の開幕スタメンへ、速度を緩めず全力で走り抜ける。【波部俊之介】
◆阪神の外野争いメモ 岡田監督は中堅近本を除く両翼は白紙として沖縄・宜野座キャンプでバトルをあおった。右翼は森下に当確ランプがともっており、左翼はノイジーと前川の一騎打ちの様相。ミエセスは代打起用が濃厚で、小野寺は一、三塁も守れるユーティリティーとしての立ち位置。1軍キャンプで力をつけた井上、野口らは2軍戦で再浮上を期している。岡田監督は「3と6のとこやからな」と3番と6番の打順は両翼をつかんだ選手に任せる方針を明かしていた。