九国大が亡き伊藤健治総監督へ弔い星「いい報告ができるようにしたい」河野監督 九州6大学野球

西南大対九国大 延長10回タイブレークをサヨナラで制して、喜ぶ九国大の選手たち(撮影・菊川光一)

<九州6大学野球・春季リーグ:九国大6-5(延長10回タイブレーク)西南大>◇第1週第2日◇14日◇小郡市野球場

3季ぶりの優勝を狙う九国大が、今春初となった延長10回タイブレークで春2連覇を狙う西南大を6-5で下し、初勝利を挙げた。

天国の名将の思いを胸に、約3時間半の激闘を制した。9回に2点差を追いつかれた。だが、10回表2死満塁のピンチを自慢の堅守で切り抜け、攻撃のリズムにつなげた直後に暴投を誘発して、執念のサヨナラ勝ちだ。5位に沈んだ昨秋リーグ戦後に72歳で亡くなった伊藤健治総監督へ弔い星をささげた。

昨年10月、リーグ通算23回の優勝に導いた伊藤総監督の通夜と葬儀・告別式にチーム全員で参列した。22年春から指揮を執る教え子の河野拓郎監督(32)は「伊藤総監督への思いは常にある。リーグ戦で、いい報告ができるようにしたい」と引き締めた。2季連続5位からの巻き返しは試練だが、亡き名将の魂とともに全力を尽くす。