【DeNA】中川颯プロ初勝利 昨季オリ戦力外、鍼灸の道模索も拾ってくれた地元球団へ恩返し

中日対DeNA プロ初勝利を挙げ勝利球を手に三浦監督とポーズを決める中川颯(左)(撮影・森本幸一)

<中日1-2DeNA>◇30日◇バンテリンドーム

野球をやめなくて良かった。

DeNA中川颯が攻めの投球でプロ初白星を手にした。5回までテンポ良く43球と上々のペースでボール球はわずか6球。しかし7回に連打で無死一、二塁のピンチを招くと、右前腕の張りでベンチ裏に治療に下がり、そのまま7回途中4安打1失点で降板した。

リリーフが守り切った勝利をベンチから見届け「つらくて苦しい経験が多かったんですけど、まずは1勝できて良かったです」とプロ4年目で初の光景を目に焼き付けた。張りの状態についても「大ごとではないです」と強調した。

昨季まで所属したオリックスでは1軍登板は1試合で戦力外に。「自分でコントロールできない部分を気にしてしまったり…。つらかったです」。プロ野球選手以外の人生も模索し「野球はもうやめようかと。鍼灸(はり・きゅう)の学校を探してました」と覚悟もしていた。でも、心残りは幼少期からファンだった地元球団でのプレーだった。小学生時代は石井琢朗モデルのグラブを愛用。クルーンのサインをもらったのは良い思い出だ。

チームの連敗を3で食い止め「まず1つ、拾っていただいた恩返しができて良かった」とかみしめた。プロ初安打の記念球とウイニングボールはスタンドに招待した両親に届ける。マウンドを仕事場に、恩返しを続ける。【小早川宗一郎】