【日本ハム】“隠れ首位打者”田宮裕涼「なんで打てるんですかね…」走者一掃決勝二塁打で2位死守

日本ハム対ロッテ 6回裏日本ハム2死満塁、走者一掃の左越え二塁打を放つ田宮。投手岩下(撮影・黒川智章)

<日本ハム6-3ロッテ>◇10日◇エスコンフィールド

“隠れ首位打者”が試合を決めた。日本ハム田宮裕涼捕手(23)が、同点の6回2死満塁で、左翼線へ走者一掃の決勝適時二塁打を放った。

規定打席には10打席足りないが、打率3割3分3厘はリーグトップのソフトバンク近藤より1分6厘上。好調なバットで勝利に導き、チームは連敗を3で止め、2位を死守した。

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打席に向かう田宮の耳に、次打者・万波の声が届いた。「タミちゃんお願い」。同点の6回2死満塁。ドラフト同期の思いを、バットに込めた。芸術的に低めのフォークを拾い上げ、左翼線へ走者一掃の適時二塁打。「(前カードの)ソフトバンク戦のときにチャンスで打てなかったので、今日は『なんとしても』と全集中でいきました」。ロッテ佐々木攻略で沸いていた本拠地のボルテージは、最高潮に達した。

規定打席には10打席足りないが、打率は3割3分3厘と高水準をキープ。さらに得点圏では同4割7分6厘に跳ね上がる。「なんで打てるんですかね…。なんでか…。わかんないっす」。本人も首をかしげるように“秘訣(ひけつ)”はないが、技術はある。決勝打は、3球目までに追い込まれながら、際どいコースの直球をファウルで逃げ、変化球を流し打った。佐々木と対した4回も、7球を投じさせて四球で出塁。「(シーズンの)最初とは違う感じはある」。各球団に研究され、攻められ方が変わる中でも、簡単に凡退しないから数字が残る。

首位攻防3連戦だった前カードのソフトバンク戦は痛恨の3連敗。田宮も2試合でマスクをかぶり、打席でも6打数無安打と苦しんだ。「悔しい思いたくさんした」。本拠地へ戻り、心機一転リスタート。「先週はちょっと結果が出なかったので、まず一発目に出てよかった」と胸をなで下ろした。

この日は5番に田宮が入り、6番万波、7番野村。「ジェイ(野村)とかマンチュウ(万波)がいるのに、僕が打っていいのかなっていう思いはずっとあるんですけど…」。上位指名の2人に気を使うが、18年ドラフト組が、2位を死守し、首位へ食らい付く打線の原動力になる。【本間翼】