<仙台6大学野球:仙台大5-4東北福祉大>◇26日◇最終節第2日◇宮城・東北福祉大野球場
最優秀左腕が歓喜の輪の中心でほえた。仙台大が渡辺一生投手(3年=日本航空・BBCスカイホークス)の力投で、東北福祉大との延長10回タイブレークの激闘を制し、10戦全勝で2季ぶり10度目の「仙6」王者に輝いた。
5-3で迎えた延長10回裏。前日25日の第1戦で先発し、7回3安打無失点の好投で勝利を引き寄せた渡辺がマウンドに上がった。試合中、コーチ陣に「最後は自分に行かせてほしい」と志願。初の連投にも「きつかったですけど気持ちで。やるかやらないかじゃなくて、やるだけでした」。無死一、二塁から犠打、中犠飛で1点を返され2死二塁。ピンチには変わりなかったが、「チームを全国に連れて行くって思ったら、勝手に力が湧いてきた」。最後の打者は、3球連続の149キロ直球で空振り三振。相手のバットが空を切るたびに雄たけびを上げた。
昨年は肩や肘のけがに悩まされた。リーグ戦の登板は1年秋が最後。昨春の優勝はスタンドから眺め、優勝を祝うカラーテープを投げる側だった。だが今季は開幕投手を務め、リーグ戦初勝利。ここまで5勝を積み上げ、最後は自身の手で優勝をつかんだ。「やってきたことが報われた」。目に涙を浮かべ、支えてくれたコーチ陣と抱き合った。
2年連続4回目の全日本大学選手権(6月10日開幕)に挑む。初戦は星槎道都大(札幌学生)と対戦。渡辺は「この試合で、ピンチの場面で投げ切れた。全国でも気持ちで投げ切りたい」と力を込めた。最優秀選手、最優秀投手、ベストナインを受賞した「仙6」を代表する投手は、全国でも気持ちを込めた投球でチームを勝利に導く。【濱本神威】
◆渡辺一生(わたなべ・いっせい)2003年(平15)12月12日生まれ。横浜市出身。高校は神奈川県内の名門校に進学も、野球部になじめなくなり20年11月に日本航空(山梨)の通信制課程へ転校・編入。野球は神奈川・大和を拠点とするクラブチーム「BBCスカイホークス」に入団し、続けた。仙台大では1年春からベンチ入り。同年秋の明治神宮大会でも登板。172センチ、72キロ。左投げ左打ち。