<日本生命セ・パ交流戦:DeNA0-4楽天>◇29日◇横浜
横浜スタジアムの9回に「ピッチャー佐々木」のアナウンスが響いた。05年に「ハマの大魔神」こと佐々木主浩が引退してから19年。ロッテから現役ドラフトで移籍した佐々木千隼投手(29)が、移籍後初登板した。「緊張しました。どんな試合でも緊張するのですが、特別なソワソワ感はありました」と振り返った。
先頭打者の田中和を遊ゴロに仕留めたが、遊撃森敬斗が失策した。続く小郷は右前打。犠打を決められ、1死二、三塁のピンチとなった。3番辰己は鋭い当たりの投手返し。これを好捕すると、飛び出した三塁走者にタッチアウト。続く浅村を右飛に抑えて、1回1安打無失点で切り抜けた。大歓声を浴びると「すごいうれしかったです。マリーンズ(ファン)も熱いですし、ベイスターズもすごく熱いと感じた」。横浜では独特な意味を持つ、98年に優勝を導いた大魔神以来の9回のピッチャー佐々木には「確かに。確かに。すごいですね」と笑った。
打者5人に対し、直球の最速は143キロだった。三浦監督は「ボールの切れがよかった。ガン表示よりスピードが感じられた。フィールディングの反応もよかった。いいボールを投げていた」と合格点を与えた。佐々木も「春先はなかなかファウルが取れなくて、差し込むことができなくて、変化球が効かなかった。それができるようになって、変化球が効いてきた」。スライダー、シンカー、フォークを交えたコンビネーションに手応えをつかんだ。
都立の日野高(西東京)から桜美林大をへて、16年のドラフトではDeNAを含む5球団が外れながら1位で競合した。救援に転向し、現役ドラフトで今季から新天地へ。「ネガティブな考えはないし、チャンスだと思ってこれからもやっていきたい」。救援マウンドに「佐々木」が似合う地で、再スタートを切った。【斎藤直樹】