<日本生命セ・パ交流戦:阪神5-1西武>◇7日◇甲子園
本来の安定感を取り戻し、阪神伊藤将司投手(28)が甲子園に帰ってきた。2軍調整を経て、27日ぶりの1軍登板。5回だ。長谷川の適時打で1点差に迫られ、なおも2死満塁。同点のピンチで最後に選んだのは、調整期間で状態を高めた真っすぐだ。2番滝沢に2-2から4球直球を続け、最後は140キロ直球で二ゴロに打ち取った。
「あそこは信じて、自分のストレートを投げることができました」
7回には山野辺の打球が自身の左膝に直撃した。直後にうずくまり、一時はベンチに戻って治療。それでもマウンドに戻って続投し無失点と踏ん張った。今季初めて坂本とバッテリーを組み、7回5安打1失点。4月17日巨人戦以来、約2カ月ぶりの今季3勝目を手にした。「自分にとってはすごく大事な試合だった。7回1失点はよかったです」。岡田監督も「徐々に、五回以外はね、本来のピッチングになったんじゃないですかね」と評価した。
5月11日DeNA戦では5回途中8安打7失点(自責5)。同12日に出場選手登録を抹消された。再調整という形の2軍降格は入団後初。それでも、翌日の練習ではすでに気持ちを切り替えて臨んでいた。
「自分の思う通りにいかない時期が絶対来ると思っていた。先輩たちも、そういう時期を乗り越えて1軍で活躍しているわけで。この経験は生かすも殺すも自分次第だと思っています」
入団から3年間で積み上げた29勝。順風満帆にも見えるが、いつか壁にぶつかる時が来ると予感していた。直球の質を見直し、身体のケアやフォームの確認にも充てた約1カ月。心の準備ができていたからこそ、ぶつかった不調も冷静に乗り越えられた。
同期入団の佐藤輝も、この日が1軍復帰戦。軽快な動きに何度も助けられた。伊藤は「キレのある動きをしてくれていた。反省しているなと思いました」と笑って回想。頼もしい同期コンビが流れを呼び込んだ。【波部俊之介】
▽安藤1軍投手コーチ(伊藤将について)「(2軍に)落ちる前よりは戻ってきてるかな。でもまだまだ上がると思う」