<阪神1-2DeNA>◇5日◇甲子園
DeNAが、故障で離脱した主砲の筒香不在で迎えたカード初戦を歴代キャプテンたちのバットで制した。3回に今季からキャプテンを務める牧秀悟内野手(26)が先制の適時二塁打。同点の延長10回には筒香からキャプテンを引き継ぎ、昨季まで務めた佐野恵太外野手(29)が決勝打を放った。チームは貯金を今季最多タイの4とし、首位広島との差を1ゲームに縮めた。
◇ ◇ ◇
同点の延長10回1死三塁、佐野はチームメートが必死の思いで作ったチャンスに心が震えた。先頭のオースティンが左前打を放ち、暴投の間に好走塁で進塁。牧が追い込まれながら、5球ファウルで粘った末に進塁打となる二ゴロで三塁へ進める姿を次打者席から目にし、打席に向かった。
「オースティンの出塁、好走塁。それから牧のしぶとい進塁打。本当に打席に立つ前に震えながら、『絶対自分が決めるんだ、決めてやる』という強い気持ちで打席に立った」
打席から佐野の目に映ったのは、前進守備を敷いた阪神の内野陣だった。「牧の気迫がものすごい伝わりましたし、前進守備に牧がしてくれたので楽に打席に立つことができた」。1-1からの3球目、石井のナックルカーブを強くたたいたゴロは、仲間の執念が乗り移ったように中前へ抜けた。
先制打を放ったのは牧だった。3回2死三塁、ビーズリーのスライダーを強振し、左翼フェンス直撃の適時二塁打。「初球からしっかり振りに行けたので良かった。本当に何とかするしかないっていう気持ちだけです」。打率5割7分1厘と好相性の甲子園でマルチ安打&2得点に絡んだ。
左肋骨(ろっこつ)の疲労骨折で離脱した筒香不在の中、牧、佐野と歴代のキャプテンが勝負強さを発揮し、チームを勝利に導いた。牧は前夜のヤクルト戦後、筒香から「すぐ治してくるからっていうことと、試合を見とくからっていうことは言われた」と託された思いに結果で応えた。
投手陣も必死の継投で最少失点に抑え、接戦を制した。チームは貯金を今季最多タイの4とし、首位広島に1ゲーム差に接近。佐野は「上に上に行けるように。(筒香が)帰ってきてもらった時にいい位置にいられるようにやっていきたいなと思います」と力強く誓った。【久保賢吾】
▽DeNA三浦監督(延長10回の佐野の決勝打に)「オースティンが出て、走って、牧が食らいつきながらランナーを進めて、佐野に回しましたからね。みんながつないで、佐野がチームの期待に応えてくれた」