<広島3-5巨人>◇9日◇マツダスタジアム
鬼門を巨人岡本和真内野手(28)が破りにかかった。1点を追う4回1死一、三塁。21年から7連敗中の広島森下の136キロカットボールを仕留めた。ややコンパクトに捉え、打球を逆方向の右翼席前列に運んだ。2戦ぶりの15号3ランで試合をひっくり返した。「点を取られた後すぐに取り返せて良かったです」と引き締まった表情で話した。
敵地マツダスタジアムでは今季はここまで6戦4敗2引き分け。1勝もできずに臨んだ一戦だった。阿部監督が今季中のある試合後に「点を取られなければ負けない。でも点を取らないと勝てない」と言った。勝利への大原則は得点だった。ここまでの6戦は8得点21失点。うち、本塁打での得点は0。ノーアーチの呪縛を頼れる主砲が打ち破った。
助走をつけて勢いそのままに乗り込んだ。前カードのヤクルト3連戦は4月12日広島3連戦以来となる同一カード3連勝を飾った。貯金を4まで積み上げ、広島との首位攻防の舞台を整えた。阿部監督は「苦手とかはないんだけど、アウェーのチームが勝てないのは、それだけ広島のファンがそういう雰囲気をつくっているという証拠」としながらも「勝てるよ。暑さとの戦いもある」と言い聞かせるように言った。
先発の山崎伊はイニングが進むごとにユニホームが様変わりしていった。グレーのビジターユニホームは汗が染みて、袖の部分以外は色濃くなっていった。バックを固める野手も同様だった。巨人が文字通り汗をにじませて今季マツダスタジアム初勝利と6月6日以来の首位を奪いにいった。【為田聡史】
▼岡本和が8回に決勝点となる勝ち越し犠飛。岡本和の勝利打点(V打)は3試合連続の今季12度目で、12V打はここまで両リーグトップ(2位はロッテ・ソトの10度)と勝負強さを見せている。3試合続けてV打は昨季の6月11~14日以来、自身2度目。巨人で3試合連続V打を複数回マークしたのは松井以来。松井は96年8月、97年8月、02年7月の計3度記録した。
○…岡本和が右肩付近に打球を受けた。6回の守備から一塁に入り、先頭矢野のワンバウンドの打球が直撃。打球はそのままスタンドに入り、ボールデッドで打者走者は二塁に進塁した。三塁側ベンチから慌ててトレーナーがかけつけるも岡本和は一瞬だけ顔をゆがめたが、ほぼ無表情のままプレーを続けた。