【阪神】佐藤輝明26イニング連続無得点破るV打で大量12得点号砲「僕だけじゃなくみんなで」

阪神対広島 3回裏阪神2死一、三塁、右前適時打を放つ佐藤輝(撮影・前田充)

<阪神12-3広島>◇21日◇甲子園

鬱憤(うっぷん)を晴らして、さあ仕切り直しや! 阪神が前半戦最終ゲームで先発野手全員適時打の12得点を積み重ね、今季ワーストタイ5連敗&甲子園広島戦7連敗を阻止した。1点を追う2回、4番佐藤輝明内野手(25)の決勝打など5者連続タイムリーを含む10人攻撃で6得点。6回にも再び6点を奪い、今季2度目の2ケタ得点だ。2戦連続0-1負けのストレスを吹き飛ばし、借金ターンを阻止。勝負の後半戦へ、一気に息を吹き返した。

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大歓声の中でも、佐藤輝の快音はハッキリと聞こえた。4番のV打が大量得点の号砲だ。3回に一挙6得点で逆転。「僕だけじゃなくて、みんなでつないで、そういう打線だったと思う」。その中心に座る男が、仲間の思いを代弁した。

1点ビハインドで、まずは2番中野が同点打。今季ワーストを更新する26イニング連続無得点と苦しんでいたが、27イニングぶりの得点で猛虎の目が覚めた。佐藤輝は2死一、三塁で九里の141キロ直球をミート。一塁坂倉、二塁菊池がほぼ反応できない強烈な右前打で勝ち越した。8試合連続の4番起用に応え、そこから梅野まで5者連続適時打。打者10人、7安打の猛打で虎党は狂喜乱舞だ。

どれだけ甲子園のボルテージが上がっても、佐藤輝は打席に入る直前、ほぼ無音の状態に入るという。バッターボックスに足を踏み入れた瞬間から聴覚をシャットアウト。これが勝負どころでの一打につながる。

「音はバッターボックスに向かう時は聞こえていますけど、打席では集中したい」。そして塁上に達してから、地鳴りのような歓声を全身で浴びる。それが「幸せです」と言う。この日の決勝打も集中して初球を捉え「1球で仕留めることができた」と納得顔だ。

再び6得点を挙げた6回には特大の中犠飛で2打点目。2試合連続「0-1」で敗戦していたが、先発野手全員適時打で今季2度目の2桁得点だ。得点力不足に悩んだ前半戦。最後に息を吹き返し、夏の恒例イベント「ウル虎の夏」3試合目で今季初星となった。

岡田監督は「(得点が)3連戦に分ければいいけど」と笑いつつ、13安打12得点に「つながれば、みんな後ろに後ろにね。こういう形になるのを、ちょっとは思い出したんじゃないですかね」とうなずいた。これで、負ければ借金突入の試合で6連勝の粘り腰。「早めに緊張感、持てばええのに(笑い)。(貯金が)ある時に」と苦笑いも、貯金ターンは大きい。

佐藤輝は前半戦は自己最少の5本塁打でフィニッシュ。「苦しい戦いでしたけど、また新たにスタートしたい」と前を向いた。90試合で43勝42敗5分け。球団初のリーグ連覇へ、球宴休みを挟み、再びギアを上げる。【中野椋】

▼阪神の12得点は、4月20日中日戦の15得点に次ぎ今季2番目の大量得点となった。1試合に1イニング6得点以上を2度は、23年4月27日巨人戦の3回6点、8回6点以来。また6回の大山の本塁打は4日広島戦の大山以来。連続試合ノーアーチは2リーグ分立後球団ワースト3位の13試合で止まった。

▼前半戦は43勝42敗5分け、勝率5割6厘で終了。矢野燿大監督時代の19年4割8分8厘(39勝41敗4分け)以来の借金ターンを免れた。今季勝率5割で迎えた試合は、4月19日中日戦から6連勝。仮にこの試合を落としていれば首位巨人とのゲーム差は今季最大の4・5に広がるところだったが、どうにか踏みとどまった。

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