<阪神9-6巨人>◇31日◇甲子園
阪神岡田監督が激怒した。容赦はなかった。7回2死二、三塁。打席には森下翔太外野手(23)。巨人平内の初球、153キロが顔面すれすれを通過した。よけた森下は数秒、鋭い眼光で平内をにらみつけた。続く2球目も内角高めに厳しい153キロ。問題なくよけたが、球場がざわつき平内へのヤジも飛んだ。その後、遊撃へ内野安打。全力疾走の適時打に、森下は「どうだ」とばかり、雄たけびを上げた。
岡田監督は「情けないのう、巨人もな」と一蹴した。2ボールからの3球目。スライダーでストライクをとってきたシーンが目についた。「情けないと思ったわ、俺は。スライダーでストライク取って、なんか笑うてる姿見たら」。さらに「情けないねえ。伝統の一戦にならんよ、はっきり言うて。ほんま」と吐き捨てるように言った。
この日の練習前、森下は球団公式ファンクラブキッズ会員が参加するイベントにサプライズ登場。子どもたちへ「楽しんでやることが一番の近道」と言葉を贈っていた。心優しき男はグラウンドでは闘魂を見せる。一挙4得点した初回にも左前打で好機を広げており、6戦連続安打としていた。メラメラと燃え、打線の火付け役となり「勝ったことが一番」と言った。【中野椋】