<阪神9-2巨人>◇1日◇甲子園
阪神が甲子園100周年のメモリアルゲームで巨人に快勝し、今季最長タイの7連勝を決めた。5試合連続2桁安打で9得点の猛攻締めは4番、佐藤輝明内野手(25)の6号弾だ。6点リードの8回に猛打賞となる93打席ぶり、甲子園では実に102日ぶりの祝砲を打ち上げ、最高のフィナーレに導いた。チームは3位ながら首位広島に0・5差に肉薄。2日のDeNA戦(横浜)で始まる真夏の長期ロードに最高の弾みをつけた。
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佐藤輝が甲子園に愛された。8回、船迫の内角139キロカットボールを強振。打席で打球のゆくえを凝視した。切れない。右翼ポールの内側だ。ダメ押しの93打席ぶり6号ソロで7点差。4番の祝砲に、今季最多4万7181人が入った100周年の聖地が揺れた。甲子園アーチは4月21日の中日戦以来、実に102日ぶり。異例の4人が登場したお立ち台で破顔した。
「僕にとって、ここは地元ですし、本当に親しみのある球場。そんな記念の日に打てて最高です!」
甲子園とともに大きく育ってきた。西宮市出身。小学生の時は自宅から自転車で高校野球を見に行った。小学6年時には市内の体育大会で、甲子園の芝生の上で組み体操をした記憶もある。仁川学院(兵庫)では近くて遠かった。3年夏は県大会初戦でコールド負け。青春時代、甲子園はプレーする場所ではなく「野球を見に行く場所」だった。
転機は大学時代。関西学生野球のリーグ戦。近大の一員として甲子園でプレーした。雰囲気に圧倒…はされなかった。いつも見てきた、通ってきた球場だから。「その時は、甲子園も、ある意味、普通の球場なんだなと思いましたよ」。西宮で育った男にとって甲子園はホーム中のホーム。大歓声を力に変えることができる。プロになった今も、それは変わらない。
5回と6回は右前打に運び、今季3度目の猛打賞。「何よりファンの声援が、本当に日本一だと思います」。プロにならないと体感することはなかった感覚だ。メガホンを持ってスタンドで応援した時も、プロになって酸いも甘いも味わった時も。いつも見守り続けてくれた甲子園。すべての感謝をバットに乗せた。
4番が宿敵にトドメをさし、チームは5試合連続2桁安打、さらに9得点の猛攻で中日戦に続いて2カード連続同一カード3連勝だ。7連勝は今季最長タイで貯金7も最多タイ。背番号8はこの7連勝中、打率5割、1本塁打、8打点と驚異の成績でけん引している。首位広島に0・5差に迫り、2日からは真夏の長期ロード。次に聖地に帰るのは8月30日だ。「打って勝てればいい」。そう宣言した甲子園の主役は、どこまでも頼もしい。【中野椋】
▼阪神の7連勝は今季4月14日中日戦~24日DeNA戦7連勝に次いで最長タイ。球宴明け初戦の26日中日戦からは6連勝。これは79年の後半戦開始6連勝以来、45年ぶりの好発進だ。
▼今季の同一カード3連戦3連勝は、7月26~28日中日戦に続き2カード連続4度目。巨人戦に限れば、23年9月12~14日(甲子園)以来で今季初。甲子園での巨人戦で全試合3点差以上での同一カード3連戦3連勝は、球団初となった。